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地政学リスクの次元が変わる

アルジェリア人質事件

2013年1月28日(月)

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前代未聞の事件に発展したアルジェリアの天然ガス施設襲撃テロ。突然の軍事作戦、情報の錯綜、周辺情勢の一層の不安定化──。地政学上のリスクがこれまでの常識を超えて日本企業に襲いかかる。

 「イナメナスのプラントがテロリストに突破されるのは想定外だった」(日揮の遠藤毅広報・IR部長)

 1月16日にアルジェリア東部の天然ガス関連施設が襲撃された人質テロ事件は、日本人を含む多数の犠牲者を出すという凄惨な事態となった。事件発生当初、日本の関係者や専門家の多くは、「人質解放交渉などで事態は長引く」と見ていた節がある。しかし、翌17日に事態は急転した。

 アルジェリア政府が国軍を動員し、関係国への通達もないまま、武装テロリスト集団を攻撃。日本政府に限らず、関係各国に混乱と動揺が走った。

 今回、日本人社員や現地スタッフが拉致され、犠牲者が出たプラント建設大手の日揮は、隠れたグローバル化先進企業だ。世界各地で事業を展開し、「国境なき技師団」を自負する。地政学上のリスクについても、相応の覚悟と対策を持ち合わせていたはずだった。

 その日揮が、これほどまでの事態に巻き込まれた。背景には、これまで日本の政府や企業が想定してきた地政学上のリスクが、別次元のものへと変容しようとしている現実がある。

裏切られた日本の常識

 変容の1つは、今回の事件が日本の常識を覆す形で展開したことだ。

 現場には警備兵が配備されていたが、それを突破するほどの武力を持ったテロ集団が襲撃。しかも、武装集団の要求は隣国マリからのフランス軍の撤退だったにもかかわらず、多国籍の人材が集まる現場が標的にされた。

 さらに、アルジェリア政府の対応にも衝撃が走った。人質の安全よりも、まるで報復を優先するような強硬姿勢でテロ集団を攻撃した。その後の人質の安否を巡る情報も、様々な内容が飛び交い、関係国を戸惑わせた。

 従来、日本人が関係する人質事件では、人質救出のための粘り強い交渉や、人命を最優先した救出作戦が取られてきた。しかし、テロ行為に対して、あくまで強気の姿勢を示そうとするアルジェリア政府の対応は、日本の常識の範疇を超えたものだった。

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