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「銃」と「ヘーゲル」はオバマ第2期政権の試金石

受けて立つ共和党の背後にNRAとネオコンの影

2013年1月29日(火)

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 第2期オバマ政権がいよいよスタートした。最大の懸案だった「財政の崖」は、昨年12月31日の期限切れ寸前に、共和党と「先延ばし」で合意した。当面の財政危機は回避できた。

 だが、一難去ってまた一難。というよりも、オバマ大統領は第2期のスタートにあたって、あえて「火中の栗」を自ら拾い上げた。

 「火中の栗」とは「銃」と「ヘーゲル」---。

 「銃」はずばり銃規制問題。そして「ヘーゲル」は、共和党中道穏健派のチャック・ヘーゲル元上院議員を次期国防長官に指名した人事だ。

 オバマ大統領は、第1期政権では銃規制にほとんど手を打たなかった。米最大の圧力団体、「全米ライフル協会」(NRA)の政治力には勝てないと見ていたからだ。

 ところが、昨年12月14日、コネチカット州のサンディ・ホック小学校で乱射事件が起こり、幼い子供たち20人が虐殺された。これが急遽、銃規制の強化に踏み切る発端となった。オバマ大統領はこの事件を好機と見たのだろう。

 これに対して、ヘーゲル指名は大統領選の最中から頭の隅にあったようだ。

 第2期政権の国防政策の最大の懸案は、国防費の大幅削減とアフガニスタンからの完全撤退だ。これを実現するには、この方針に賛同し、積極的に動いてくれる超党派的な人物を国防長官に据えることが不可欠だった。

 チャック・ヘーゲル元上院議員は、ブッシュ政権当時からイラク侵攻に真っ向から反対。中東政策でも、イランやパレスチナ過激派ハマスとの直接交渉を提唱してきた、「イスラエル一辺倒のアメリカ外交にある種の違和感を抱いている」(在米日本人外交官)点もオバマ大統領と相通ずる点がある。国防長官にうってつけの存在だ 。

世論に訴え、共和党の反対を抑える

 銃規制にしても、ヘーゲル氏の国防長官への指名にしても、強引に事を運べば、共和党とその背後に控える圧力団体が反発する。この点は、オバマ大統領も認識しているだろう。それでもあえて、この2つの懸案を政権第2期の初っ端に取り上げたのはなぜか。

 民主党系シンクタンク、ブルッキンズ研究所のウィリアムズ・ガルストン博士はこう分析する。「オバマ第2期政権は、これまでの戦略を切り替えた。ワシントンのエリートたちと交渉するのはもう止めにして、国民に直接訴え、世論を動員する形で共和党の一部の少数派にプレッシャーをかける考えだ」("Obama comes out swinging for second term," David Lauter, Los Angeles Times, 1/19/2013)。

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「「銃」と「ヘーゲル」はオバマ第2期政権の試金石」の著者

高濱 賛

高濱 賛(たかはま・たとう)

在米ジャーナリスト

米政治・経済・社会情勢を日本に発信している。1969年、米カリフォルニア大学卒業、読売新聞社に入社。米特派員、総理官邸・外務省担当キャップ、デスクを経て、調査研究本部主任研究員。98年からUCバークレー校上級研究員。同年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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