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“世界一”トヨタが変革を急ぐワケ

  • 伊藤 正倫

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2013年1月31日(木)

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昨年は販売世界一を奪回したトヨタ。だが、国内は長期の車離れに苦しむ。大胆なモデル見直しでてこ入れを目指すが、来年度は再び減速しそうだ。国内不振はモノ作りの基盤も揺るがしかねない。変革で顧客を呼び戻せるか。

 「伝統をリスペクトしつつ、チャレンジを続けるトヨタの象徴」――。

 トヨタ自動車の豊田章男社長は1月17日、元町工場(愛知県豊田市)で開いた新型「クラウン」の出荷式でこう述べた。歴代の開発者たちが見守る中、これまでのイメージを覆す個性的なデザインのクラウン2台が静かに走り出した。同車に与えられたキャッチコピーは「ReBORN(生まれ変わる)」だ。

 約5年ぶりに全面改良した新型車は、巨大化したフロントグリルや鋭い目つきのヘッドライトが印象的だ。そして何より、ピンク色のモデルを設定したことが業界関係者を驚かせた。「無難だけど面白みがない」という印象を払拭し、新しい顧客を獲得したいという強い意図が込められている。

 国内販売が大半のクラウンは、1955年発売の初代モデルから数えて今回が14代目。「いつかはクラウン」とも言われた高級車の代名詞で、代々乗り継ぐ顧客を意識して保守的なデザインを心がけてきた。今回、イメージの一新に踏み切ったのは、それだけ追い詰められていたためとも言える。

 2000年代前半には年10万台前後売れる年もあったクラウンの販売台数は、ここ数年3万~4万台にとどまる。長年の顧客は高齢化し、法人需要も頭打ち。中高年の富裕層という従来の顧客セグメントに固執していては、いずれブランドを維持できなくなる。土俵際で“攻め”に転じた。

 出足はまずまずだ。発売から約3週間後の1月15日までで受注は約1万9000台。月間販売目標の4000台を大きく上回る。「若者など、これまでクラウンに見向きもしなかった顧客の関心も集めた」と関係者は言う。

 トヨタの国内販売はここ数年、若者の車離れなど市場の構造変化によって伸び悩んでいる。ただ、2012年はエコカー補助金の効果により「プリウス」「アクア」というハイブリッド2車種が好調で、前年比で4割前後増えたようだ。販売好調もあり、国内の収益力を示す単独営業利益は2012年度、5期ぶりに黒字転換するとの見方は多い。

国内黒字化に強いこだわり

 トヨタは単独営業利益の黒字化に強いこだわりを見せていた。グローバル企業にとって、連結収益が最大の関心事であるのは間違いないが、トヨタの場合は少し事情が違うようだ。

 豊田社長はかねがね「国内で年間300万台の生産を死守する」と公言。需要が海外に移ったとしても、国内を製品開発や生産の基盤として維持する考えを明白にしている。国内がジリ貧でも海外で稼げばいい、とは単純にいかないのだ。三菱UFJモルガン・スタンレー証券の吉田達生シニアアナリストは「海外での現地化が進んではいるが、開発の中心はやはり国内。黒字化すれば開発に使える予算も増えそうだ」と見る。

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