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マリ、アルジェリアの対テロ戦争の出口はいかに

安保理決議2085に沿って粛々と

2013年1月31日(木)

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 アルジェリア人質事件で犠牲になった日本人の最後の遺体が帰国した。
 しかし、隣国マリを舞台とした対テロ戦争は依然として続いている。
 この戦争に出口はあるのか?あるとしたら、いつ、どのような形で訪れるのか?
 日本貿易振興機構(JETRO)アジア経済研究所・地域研究センターで西アフリカを担当する佐藤章氏に伺った。
(聞き手=森 永輔)

アルジェリアの人質事件が悲惨な結末を迎えました。しかし、その発端となったマリの対テロ戦争は依然として続いています。この戦争に出口はあるのでしょうか。

佐藤:基本的には、国連安保理決議2085号に沿った展開になると考えています。これは2012年12月に採択されたもので、1)マリ北部を占拠している「アンサール・ディーン」などの反乱組織に対して、アルカイダ系とされる勢力と絶縁すること、2)アフリカ国際マリ支援部隊(AFISMA)がマリに軍事介入することを認める、3)マリ北部の分離・独立は認めない、としています。

 1)と3)は、マリ北部からイスラム武装勢力の影響力を排除し、トゥアレグ族中心の勢力のみを残す。その上で、マリ政府とトゥアレグ族が交渉し、分離・独立を思い留まらせる、というものです。

マリ北部のイスラム武装勢力とトゥアレグ族はどのような関係なのでしょう?

佐藤:トゥアレグ族はマリ北部に暮らす遊牧民族です。彼らの一部が2012年1月に蜂起し、マリ政府に対し分離・独立を求めました。トゥアレグ族はイスラム教徒ですが、この蜂起はイスラム主義に基づくものではなく、世俗主義を掲げたものでした。

 トゥアレグ族の一部は、リビアのカダフィ政府に兵士として雇われていました。リビアの内戦終了後、彼らはカダフィ政権が持っていた武器を持ってマリに帰国。これが蜂起につながりました。蜂起したトゥアレグ勢力は2012年4月には、北部を支配するに至りました。

 この時、同じくマリ北部で勢力を強めていたイスラム武装勢力がこの蜂起を支援しました。今回のアルジェリア人質事件の犯行グループと関係があるとされるイスラム・マグレブ諸国のアルカイダ(AQIM)も、アンサール・ディーンも、こうしたイスラム武装勢力です。イスラム武装勢力はマリ北部に拠点を築くなどの思惑があったようです。

 ただし、トゥアレグ蜂起勢力とイスラム武装勢力との良好な関係は長くは続きませんでした。イスラム武装勢力は2012年6月に、トゥアレグ族をマリ北部から追い出してしまったのです。これによりマリ北部全域が、イスラム武装勢力の支配下に置かれました。

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「マリ、アルジェリアの対テロ戦争の出口はいかに」の著者

森 永輔

森 永輔(もり・えいすけ)

日経ビジネス副編集長

早稲田大学を卒業し、日経BP社に入社。コンピュータ雑誌で記者を務める。2008年から米国に留学し安全保障を学ぶ。国際政策の修士。帰国後、日経ビジネス副編集長。外交と安全保障の分野をカバー。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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手嶋 龍一 作家・ジャーナリスト