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告発を封殺する「見えない」問題

人は見たくないものは見えない生き物だ

2013年2月8日(金)

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問い:上司には器用に立ち回り、同僚や外部に不遜な人に迷惑を被っています。仕事にも支障が出ています。上司受けがいいだけに、告発するのもためらわれます。(40代女性)

 遙から

 昨今の柔道界の騒動を見ていると、組織が変わることの困難さと、そこでのある種の価値観が下支えしていて、変化を頑なに拒絶しているのだろうなぁ、と想像をめぐらせている。

 オリンピックでも私たちは気づいていたではないか。日本の柔道選手に共通して見られるある種の悲愴感。

 日の丸を抱えているプレッシャーとはまた別の、それぞれの国旗を抱えている他の国の選手たちとは別の、悲愴なまでの必死さが画面を通じてこちらに届いた。

理由づけして納得した途端、見えなくなる

 だが、「国技だから日本のメンツもかけて、プレッシャーも半端ではないでしょう」という解説で、「ああ、この悲愴感は国技だからだ」と、納得したのだ。

 何らかの理由づけで納得した途端、人はそこにある悲愴が当たり前の光景になり、背後にある問題が見えなくなる。

 「見えない」という意味においてのみの極端な例だが、ドイツ戦時下のユダヤ人迫害も、大勢の国民が目撃していたにもかかわらず、何らかの理由づけで納得した途端、目の前の悲惨が見えなくなり歴史的悲劇となった。

 それが当たり前の日常なら、先般の柔道金メダリストのレイプ訴訟も、唐突に単独に起きた事件、というより、日常の価値観の延長線上に起きた事件、という視座も可能だ。

 さて、我々に見えないものが、その組織の上層部に見えるか、ということだ。

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「告発を封殺する「見えない」問題」の著者

遙 洋子

遙 洋子(はるか・ようこ)

タレント・エッセイスト

関西を中心にタレント活動を行う。東京大学大学院の上野千鶴子ゼミでフェミニズム・社会学を学び、『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』を執筆。これを機に、女性の視点で社会を読み解く記事執筆、講演などを行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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