• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

あなたの辞書に「既読」は載っていますか?

文書のデジタル化が生んだ新しい「読み方」

2013年2月19日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 あなたは、いつからデジタル文書を読み始めたのか覚えていますか? ここで言うデジタル文書とは、パソコンや携帯電話、電子書籍リーダーの画面に表示される文書、パソコンからプリントアウトした文書などを指すこととします。

 若い人なら「物心ついた時にはそういう環境で生活していた」という人が多いことでしょう。一方、年配のみなさんは「会社の仕事をパソコンで処理するようになってから初めて、デジタル文書を読むようになった」のではないでしょうか。現在40代半ばの筆者も「紙だけの時代」と「デジタルもある時代」の両方を知る人間の1人です。

 そんな「両方を知る人」の中には「読む行為の変貌ぶり」を実感している人が多いことでしょう。ワープロ文書が普及したおかげで「上司の汚い手書き文字」を読む機会が減って安堵している人。液晶画面に表示される文書が日光の当たる場所で読みにくいため苦労している人。翻訳ソフトを使って外国語のニュースを読んでいる人。どれもこれも、十数年前には考えられない「読む行為」の数々です。

 そこで今回の「社会を映し出すコトバたち」は、文書のデジタル化が生んだ新しい「読み方」について特集します。文書のデジタル化がどんな言葉を生み出したのか。そしてそれらの言葉は、読む行為の「どのような変化」を象徴しているのか。分析してみることにしましょう。

既読・未読~読んだかどうかを管理する~

 手元に紙の辞書がある人に、ぜひ試していただきたいことがあります。あなたの辞書に「既読(きどく)」や「未読(みどく)」という項目は存在するでしょうか? 試した結果に唖然とする人が多いと思います。例えば広辞苑(岩波書店)は最新の第六版(2008年発行)でも「既読」「未読」を載せていないのです。

 デジタル文書が登場する以前。私達は「文書を閲覧済みであるかどうか」をどのように管理していたのでしょうか。例えば職場では、文書が決裁済みであるか否かを「場所で」(書類箱の違いで)区別するのが普通であったように思います。現在でもこの方法を用いている職場もあることでしょう。ただこの方法は、大量の情報処理には向きませんでした。

 一方、コンピューターならば、たとえ大量の文書が相手でも、閲覧の有無を「自動的に」管理する方法があります。例えば電子メールソフトは、未読メールや既読メールを自動的に色やアイコンで区別できます。ウェブブラウザのように、リンク先の記事が未読であるか既読であるかを、自動的に文字色を変えて示すソフトウエアもあります。この種の機能を使うことで、人々はより多くの文書を混乱なく管理できるようになりました。「未読」「既読」という言葉が普及した背景には、こんな環境の変化が存在します。

 現在一部の辞書は「未読」「既読」の項目を掲載するようになりました。例えばネット版の大辞泉(小学館)は「既読」の項目を立てており、そこに「すでに読んでいること。もう読んであること」という語釈を掲載しています(注:項目を立てた時期は不明)。

コメント0

「社会を映し出すコトバたち」のバックナンバー

一覧

「あなたの辞書に「既読」は載っていますか?」の著者

もり ひろし

もり ひろし(もり・ひろし)

新語ウォッチャー(フリーライター)

CSK総合研究所を経て、1998年から新語専門のフリーライターに。辞書・雑誌・新聞・ウェブサイトなどに原稿を提供中。2009年より『現代用語の基礎知識』(自由国民社)で「流行現象」のコーナーを担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

「絶対これしかありません」というプランが出てきたら、通しません。

鈴木 純 帝人社長