• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

「逆輸入車」に賭けた三菱の誤算

  • 伊藤 正倫

バックナンバー

2013年2月20日(水)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

タイで生産し、輸入する三菱自動車の小型車「ミラージュ」が苦戦している。高機能化する国内製の軽自動車に需要を奪われ、円安が追い打ちをかける。逆輸入車に復活を賭けていただけに、打撃は大きい。打開策はあるのか。

 「『ミラージュ』は今年度3万台としていた販売目標へ届きそうにない」

 三菱自動車の黒井義博・常務執行役員は2012年4~12月期決算会見で、最量販車種の苦戦を淡々と認めた。

 2012年8月に発売した排気量1000cc級の小型車ミラージュは、タイで生産し日本へ輸入するいわゆる逆輸入車。3万台の販売目標は登録車(排気量660cc超)における同社の今年度販売目標の4割弱だった。成長する軽自動車(同660cc以下)市場で4%のシェアしか持たず、国内新車販売で下位低迷が続く同社。ミラージュは巻き返しへ向け社運を賭けた戦略車だった。

 だが、決算会見で黒井常務は「私たちの販売力に問題もあるが、国内総需要が伸びていないことが大きい」などと敗因分析に終始した。巻き返しどころか、諦めムードすら感じさせた。

 日本の自動車メーカーが超円高時代を生き抜く切り札として、一時は注目された逆輸入車。ミラージュはその代表選手だ。誤算の1つは予想以上に国内製の軽自動車の需要が強いこと。もう1つが急速な円高修正だ。

 ミラージュは、100万円を切る低価格と、国内ガソリン登録車トップの燃費(JC08モードで1リットル当たり27.2km)が売りだ。発売翌月の昨年9月こそ4483台と国内登録車販売ランキングの14位になったが、12月には上位30車種から姿を消した。今年1月までの半年間の累計台数は約1万4000台と、目標の半分に満たない。ミラージュの不振などで、三菱自は今年度の登録車国内販売計画を2割強引き下げざるを得なくなった。

 タイで生産し、アジアなどへも輸出するミラージュは、日本ほど高機能が求められない新興国で需要を獲得する使命も兼ね備える。このため機能を絞り込み、低コスト化を優先した。

 それに対し、もともと価格が安い軽自動車では高機能化競争が激しくなっている。ホンダの「N-ONE」が横滑り抑制など車両を安定させる制御機能を強化。スズキの新型「ワゴンR」は最新のエンジン技術で燃費を大幅に改善した。ダイハツ工業は12月、軽自動車で初めての衝突回避支援システムを搭載した「ムーヴ」を発売した。

 課題だった室内空間の狭さも、設計の工夫などで拡大している。車体は軽自動車よりも少し大きいが、機能面で物足りないミラージュよりも、顧客の心をがっちりとつかんだ。

コメント0

「時事深層」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

子会社とどう向き合うかで、その企業のガバナンスを判断できる。

牛島 信 弁護士