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本当に安い?シェールガス

2013年3月1日(金)

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米国産シェールガスを輸入するための動きが広がっている。低価格ばかりに注目が集まるが、今後の価格動向に不安も。地域分散や価格安定化といった大局的な調達戦略が必要だ。

 「米国産以外のガスでも契約の一部に『ヘンリーハブ』を適用してほしい」

 日本の電力会社からの要望に、ある大手商社の天然ガス担当者は面食らった。ヘンリーハブとは、米国における天然ガスの指標価格の名称。現在の天然ガスの指標価格は欧州、アジア、北米の3地域で分断されており、ヘンリーハブの価格が足元では100万BTU(英国熱量単位)当たり3ドル強と群を抜いて安い。とはいえ、この価格を他地域で適用するのは異例中の異例だ。

 ヘンリーハブの安さの背景には、北米で進展する「シェールガス革命」がある。地中の頁岩層から産出される非在来型のシェールガスを低コストで開発できる技術が確立され、北米では開発が進展。供給能力の大幅な拡大によって、ヘンリーハブは暴落し、昨年は一時、100万BTU当たり2ドルを割り込んだ。

 福島第1原子力発電所の事故以降、火力発電需要が急伸し、LNG(液化天然ガス)輸入が急拡大する日本が、10ドル台後半の高水準で購入していることを考えれば、その安さが分かる。このため、日本企業でも低コストのシェールガスを液化して米国から輸入しようという機運がにわかに高まった。

 中部電力は大阪ガスと共同でシェールガスの輸出プロジェクトに参画。直近では東京電力が三菱商事と三井物産の進める米国のシェールガス輸出プロジェクトなどからの調達を決めたばかりだ。近くこれらの輸出許可が米政府から下りる見通しもあり、日本政府も輸出企業へ1兆円の債務保証枠を創設することを検討している。

 確かに、日本の燃料調達費は増大し、昨年には6兆9000億円超という過去最大の貿易赤字を生み出す主因になった。低価格のガス輸入は待ったなしの状況であることは間違いない。問題は、ヘンリーハブの「安さ」ばかりに注目が集まっている点だ。

 「ローカルマーケットの田舎価格」。つい最近まで、ヘンリーハブはこう揶揄(やゆ)されてきた。北米のみに閉ざされた市場価格であるがゆえに、取引量が少なく、小さな要因でも価格が乱高下しがちだ。今でこそ世界最低水準にある価格も、かつては10ドル以上の高水準に達したこともある。

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牛島 信 弁護士