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景気循環に連動する「安近短の仲間たち」

旅行の「安近短」から受験の「安近少」まで

2013年3月5日(火)

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 最近、筆者自宅の近所にあるセブンイレブンでセルフ式コーヒーのサービス「セブン カフェ」が始まりました。レジでカップを購入して、コーヒーをセルフ式で入れる仕組みのサービスです。同様のサービスは、サークルKサンクスやファミリーマートでも始まっているとのこと。つまりコンビニの世界では「店で飲むコーヒー」という新市場が確立しつつあるわけです。

 その話題を追いかけるためにウェブ検索をしていたところ、日本経済新聞が2010年4月9日に掲載した記事「『安・近・早』コーヒー伸びる コンビニでカフェ気分」を発見しました。当時すでに始まっていたセブンイレブンのモデル事業を伝える記事です。そこで筆者が気になったのは「安近早(あんきんそう)」という表現。「安価に、近くの場所で、早くコーヒーを飲める」という意味の見出しです。

 この安近早のように「漢字3文字で商品やサービスの特徴を表現する言葉」が、マーケティングや報道の世界でよく登場します。そのルーツは、みなさんもよくご存知の「安近短(あんきんたん)」。旅行業界の業界用語で「安価に、近くの場所で、短期間で楽しめる旅行やレジャー」を指します。「今年のゴールデンウィークは安近短の傾向が強まった」のように使える表現です。

 そこで今回の「時代を映し出すコトバたち」は、漢字3文字で表現できる「安近短の仲間たち」を紹介したいと思います。最近数十年、どのような「仲間たち」が登場したのか、紹介することにしましょう。そしてそれらの言葉が、景気とどのような関係にあったのかも分析してみます。

安近短~現在までに4度のブーム~

 まずは、すべての源流である「安近短」について解説します。

 もともと安近短は旅行業界の業界用語でした。命名の由来はよく分かりません。筆者は個人的に、吉野家のコピーである「早い、うまい、安い」(注:1970年代に同社が使用した表現。現在は「うまい、安い、早い」の順番であることに注意)や、かつて気付けや解毒などに使っていた丸薬「万金丹(まんきんたん)」(江戸時代に伊勢・野間屋が製造・販売した、一分金に似た長方形の薬がルーツ。多額の金を意味する「万金」と、薬を意味する「丹」の合成語)あたりが由来であるように推測しています。が、確証はありません。

 マスコミで「安近短」が登場した時期は、遅くとも1980年代の中盤であるようです。筆者が発見できた最古の記事は、1984年8月21日の朝日新聞・東京朝刊で、「夏休みの国鉄乗客『安・近・短』が定着」という見出しが付いていました。ちなみに1984年はデータベースで検索できる期間のうち最古の時期にあたります。つまりこれ以前の新聞記事にも、安近短は登場した可能性があります。実際、見出しにも「定着」という表現が登場しますので、言葉が「既知の概念」であることを暗に語っていると言っていいでしょう。

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「景気循環に連動する「安近短の仲間たち」」の著者

もり ひろし

もり ひろし(もり・ひろし)

新語ウォッチャー(フリーライター)

CSK総合研究所を経て、1998年から新語専門のフリーライターに。辞書・雑誌・新聞・ウェブサイトなどに原稿を提供中。2009年より『現代用語の基礎知識』(自由国民社)で「流行現象」のコーナーを担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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