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TPP交渉で農業改革に号砲

日米首脳会談

2013年3月4日(月)

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日米首脳会談を経て決定的となった日本のTPP交渉参加。政府は交渉進展のカギを握る農業改革に本腰を入れる方針。守る対象から“稼げる”農業へ。政府の改革姿勢が試される。

 本誌が2月18日号で報じた通り、安倍晋三首相は近くTPP(環太平洋経済連携協定)交渉参加を表明する。2月22日のバラク・オバマ米大統領との首脳会談で、すべての品目の関税撤廃を前提にしないことを確認したためだ。自民党内では今夏の参院選での農業票離れを懸念する声がなお根強いが、安倍首相は交渉参加の判断について党役員会で一任を取りつけた。

 自由貿易推進論者の安倍首相は、日米同盟強化や成長戦略に弾みをつける観点からも、再登板前からTPP交渉参加に意欲を示していた。

 日本国内で「聖域」確保が交渉参加の条件との空気が広がる一方、米国も高い水準の自由化を目指しつつ、自動車や砂糖など一部品目は例外扱いとしたいのが本音だった。年明け以降、両国政府は首脳会談に向けた事前協議で、双方の顔が立つ落としどころを探った。

 政府関係者によると、「聖域」確保の感触が強まった2月上旬に安倍首相は交渉参加を決意した。それを前提に共同声明の文言調整が加速。「日本には一定の農産品、米国には一定の工業品というように両国ともに2国間貿易上の重要品目が存在する」とする共同声明が固まったのは首脳会談の前日だったという。

交渉参加は6月決定か

 TPPは関税撤廃に加え、投資や知的財産権保護などのルール整備を進めることで、アジア太平洋地域で企業活動がしやすくなる効果が見込まれる。

 ただ、交渉の見通しはなお霧の中だ。交渉に参加する11カ国は10月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)首脳会議の場での大筋合意を目指す。日本の交渉参加には米議会の了承を得る必要があり、正式な参加決定は早くても6月。交渉参加は9月からになりそうだ。

 TPP推進を主張してきた日本の自動車業界も手放しで歓迎しているわけではない。米側は自らの「聖域」として、乗用車で2.5%、トラックで25%の輸入関税の当面維持を求めると見られるほか、軽自動車の税負担の軽さが非関税障壁に当たるとの主張を下ろさない可能性が大きいためだ。

コメント1件コメント/レビュー

中国問題では,農村戸籍と都市戸籍の差別構造がよく話題にされる.やや,形は違い,政治的意味も異なるが,日本でも似たような構造問題はあって,長期的な政策決定を束縛しており,TPP問題では,都市と農村の対立因にもなっていると判断されよう.ここまでの農業保護政策の効果についての評価も視点によって違いがある.双方に共通の評価点で,かつ,農業の将来構造の示唆を与えるものとして,日本農業における技術革新を分野・品種による区分が反映する形で,ここ半世紀でデータ化してはどうか.主要国における類似の統計と比較し,日本農業の開発力の国際水準での相対的位置の経年変化を確認しておくべきだろう.もとより,農業関連産業は生物起源の再生産過程の諸応用技術の集積であり,品種改良,農地改善,生産技術革新だけでなく,流通,消費における新商品や新技術の開発による需要変化への対応も重要である.論理的には,生産者にせよ消費者にせよ,一方に偏重では合理的な結論には到達できないのである.TPP交渉に当たっては,一国の利害主張であっても,世界の未来のために最良の方策の提案をしているのだという主張の帰結であるとする戦略のもとでの,戦術を建ててほしい.(2013/03/04)

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「TPP交渉で農業改革に号砲」の著者

安藤 毅

安藤 毅(あんどう・たけし)

日経ビジネス編集委員

日本経済新聞社で経済部、政治部などを経て2010年4月から日経ビジネス記者。2012年4月から現職。政治、経済政策を中心に執筆している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

張 勇祥

張 勇祥(ちょう・ゆうしょう)

日経ビジネス記者

2012年から日経ビジネスの記者。転々と部署を異動してきた器用貧乏。それでも、何とか中国経済はモノにしたいと願う中年記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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中国問題では,農村戸籍と都市戸籍の差別構造がよく話題にされる.やや,形は違い,政治的意味も異なるが,日本でも似たような構造問題はあって,長期的な政策決定を束縛しており,TPP問題では,都市と農村の対立因にもなっていると判断されよう.ここまでの農業保護政策の効果についての評価も視点によって違いがある.双方に共通の評価点で,かつ,農業の将来構造の示唆を与えるものとして,日本農業における技術革新を分野・品種による区分が反映する形で,ここ半世紀でデータ化してはどうか.主要国における類似の統計と比較し,日本農業の開発力の国際水準での相対的位置の経年変化を確認しておくべきだろう.もとより,農業関連産業は生物起源の再生産過程の諸応用技術の集積であり,品種改良,農地改善,生産技術革新だけでなく,流通,消費における新商品や新技術の開発による需要変化への対応も重要である.論理的には,生産者にせよ消費者にせよ,一方に偏重では合理的な結論には到達できないのである.TPP交渉に当たっては,一国の利害主張であっても,世界の未来のために最良の方策の提案をしているのだという主張の帰結であるとする戦略のもとでの,戦術を建ててほしい.(2013/03/04)

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