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TPP、「コメ聖域」の落とし穴

2013年3月22日(金)

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TPP交渉に備え関税撤廃の例外を巡る議論が白熱してきた。「コメは聖域に」との声が高まっているが、そこには落とし穴が。国内農業保護と改革の二兎を追う骨太の議論が急務だ。

 「コメと砂糖は死守しなければいけない」「乳製品だって関税をなくすと国内生産者は生きていけなくなる」

 ついに現実化するTPP(環太平洋経済連携協定)交渉参加を控え、自民党では連日のように地方選出議員や農林水産関係議員らが関税を残す例外品目の選定を巡る議論を繰り広げている。

 2月の日米首脳会談で「聖域」が認められる余地があることが確認されたとはいえ、これまで日本が高関税を維持してきた農林水産品の多くが見直しを迫られかねないためだ。

 日本がこれまで結んできたFTA(自由貿易協定)やEPA(経済連携協定)の品目ベースの自由化率(10年以内に関税を撤廃する品目の割合)は84~88%。米国と韓国など最近発効したFTAのそれは98%前後で、差は歴然だ。

 鉱工業製品を含め全部で9018ある日本の関税品目のうち、コメや小麦など農林水産品だけで834品目を関税撤廃の例外としてきたことが主因だ。

 自民や全国農業協同組合中央会(JA全中)はコメ、砂糖、麦、乳製品、牛肉の5分野の農産品を関税撤廃の例外とするよう政府に提案済み。基本的に、この5分野が政府がTPP交渉で死守すべき聖域候補というわけだ。

(注:農林中金総合研究所の資料などに基づき編集部作成。関税率は従価税換算。品目数は関税分類上。2009年)

 だが、一口にコメと言っても関税分類のうえではもみ、玄米、精米など細かく分かれ、加工品や調整品を含めるとコメだけで関税品目は58に上る。この5分野の品目数を足し合わせると487となり、すべて除外すると品目ベースの自由化率は94.6%にとどまる。

 TPP交渉参加国は97~98%以上の自由化率を想定しているとされる。この5分野すべてを無傷でやり過ごすことは事実上、不可能と見られる。

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「TPP、「コメ聖域」の落とし穴」の著者

安藤 毅

安藤 毅(あんどう・たけし)

日経ビジネス編集委員

日本経済新聞社で経済部、政治部などを経て2010年4月から日経ビジネス記者。2012年4月から現職。政治、経済政策を中心に執筆している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官