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義理人情を利用して「原稿料1000円」ってどういうことだ

弱者にできるだけカネを支払わない手法が蔓延している

2013年4月26日(金)

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 出版社とライターの力関係に悩んでます。値段の話はしづらく、「おまえの代わりはいくらでもいる」という関係性から強気の交渉もできません。(20代女性)

 遙から

 お金の話をしようと思う。

 世間ではアベノミクスとやらで給与が上がるとか、景気上昇とか、気配だけで浮き足立つ空気があるが、実質はどうか。

 私は経済学者ではないので、自分が肌で感じるあくまで主観に基づく景気を、いや、カネの話をする。

 結論からいうと、“卑怯な世の中になったな”が、正直なところだ。

 ものごとには適正価格というのがある。ところがここに「お世話になった方だから」とか、「社会のためだから」とかいうフィルターが1枚からむだけで、価格引き下げが正当化される。

 ある“お世話になった方”が逝かれた。出版社からその方にまつわるコラムの依頼が来た。ここに勇気をもってその時の依頼価格を書く。

 1000円だ。

原稿と一緒にお金も渡すくらいのつもりでないと…

 なんともいえない心のざらつきがあった。

 確かに世話になった。その世話になったご遺族からの依頼ではない。ご遺族からならギャラは辞退する。

 逝かれた方の死を利用して利益を得るための、私には何の義理もない出版社から、「あなたは、逝かれた方とご縁があったから」と、1000円で依頼がくる。

 出版社のくせに、ひとりの人生を描く労力がいかばかりかを量れないらしい。

 私はこう返事した。

 「ぜひ、書かせていただきたいです。なぜなら世話になった方だから。でも、適正価格に近付けるご努力を願えましたら幸いです。私も、引き下げる努力をいたしますので」

 すると返事がきた。

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「義理人情を利用して「原稿料1000円」ってどういうことだ」の著者

遙 洋子

遙 洋子(はるか・ようこ)

タレント・エッセイスト

関西を中心にタレント活動を行う。東京大学大学院の上野千鶴子ゼミでフェミニズム・社会学を学び、『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』を執筆。これを機に、女性の視点で社会を読み解く記事執筆、講演などを行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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