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書店員は村上春樹をどう売るのか?

『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』をもっと楽しむ

2013年4月26日(金)

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 4月12日0時00分に村上春樹の最新刊『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』が発売された。今作は著者の意向により日付が4月12日に変わるまで、本の内容はもちろんのこと、装丁がわかるもの(販促物など)などもいっさい外部に見せてはいけないという徹底した情報管理が行われた。前日には全国の書店へ商品が納品され、4月12日から全国一斉に販売が開始された。


熱狂ぶりは『1Q84』の1巻のほうがすごかった

 代官山の蔦屋書店をはじめ、日付が変わると同時に販売を始めるお店や、開店時間を前倒しして、通勤時に買ってもらおうと、店の前でデモ販売をしたお店も多かった。初版30万部、発売前重版で20万部、合わせて50万部が全国の書店に配本されたはずなのだが、土日を挟んだ段階で、ほぼ全国で店頭からは商品が一度姿を消した。その後、版を重ね、発売から7日で8刷100万部を達成。それにも関わらず、店頭に『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』がない状態が続いている。

 私が働いている店でも『色彩を持たない多崎つくると、彼の巡礼の年』は初日に1000冊を超える売り上げをあげていた。買っている人はたくさんいたが、熱狂ぶりは『1Q84』の1巻の発売時のほうがすごかった気がする。

1Q84

 『1Q84』は初日だけで1000冊を超えて完売。商品を店に並べている横からお客様が次々と本を買っていくさまがお茶の間に流れた。それを見た人が、全国の書店に殺到。しかし店頭に商品はないという状態が続いた。そして、商品が入ってくるたびに爆発的な売れ方を記録し、すぐに売り切れるというパターンを繰り返した。その間にマスコミが何度も取り上げることにより、普段本を読まないような人にも認知され、さらに売り上げは加速という、狂気のようなスパイラルで凄まじい売り上げをあげていったのだ。

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「書店員は村上春樹をどう売るのか?」の著者

田中 大輔

田中 大輔(たなか・だいすけ)

丸善・丸の内本店1階の売場長補佐

1980年千葉県生まれ。書評サイト「HONZ」のレビュワー。日経MJに隔月で書評を掲載中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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