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「ユーロベガス」でスペインが“大博打”

雇用創出と“ブラックマネー”で市民は対立

2013年4月30日(火)

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 不動産バブルの崩壊で壊滅的な打撃を受けたスペイン。国民のおよそ3割、若者世代に限れば実に6割近くが失業中のこの国で今、経済再建の「救世主」と一部で目されているプロジェクトが進行中だ。その名も「ユーロベガス」。首都マドリード郊外に、欧州最大のカジノ付き巨大リゾートを建設しようという計画である。

 このプロジェクトを主導するのは、マカオやシンガポールで大規模カジノ付きリゾートを手がけた、米ラスベガス・サンズ社だ。建設費用はおよそ170億ユーロ(約2兆2000億円)。早ければ今年中にも着工し、15~18年後の完成を目指す。

 建設予定のカジノの数は合計6つ。そこに設置するスロットマシーンの数は、1万8000台。3つのゴルフコースにショッピングモール、レストランやコンベンションセンターなども併設する計画で、12のホテルの客室数は最大で3万6000室にも上る予定だ。

 一部報道によれば、サンズ社は、ユーロベガスの効果でスペインを訪れる観光客数は年間約470万人に達するとの調査報告をマドリードに提出。さらに、建設業やサービスなどの分野で、実に25万人以上もの新規雇用を生み出すと試算している。

 4月中にもサンズ社から正式な建設計画がマドリードに提出されると言われていたが、その前に、すでに職を求める1万2000人以上から問い合わせが殺到しているという。

熾烈な誘致合戦、カジノ対象に大幅減税も

 特に、バブル崩壊で失われた建設分野の雇用創出に対する期待は高い。事実、サンズ社が正式にマドリードを建設予定地に選ぶまで、マドリードはバルセロナと熾烈な誘致合戦を繰り広げていた。建設計画は3段階に分かれ、この第1段階が今年中にも着手されると言う。マドリード自治州はこの時点で、間接雇用も含めてすでに約8万人分の雇用を見込んでいる。

 カジノ建設に備え、サンズ社は自治政府に対して、減税や屋内での喫煙を禁じる法律の改正を要求したと報じられている。実際、マドリード州政府は去年末、年商440万ユーロ(約5億7000万円)を超えるカジノを対象に、税率を45%から10%に引き下げる特別法案を可決した。

 ところが、喉から手が出るほど雇用機会を欲しているはずの肝心の地元民の間では、計画をめぐって大論争が起きている。

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「「ユーロベガス」でスペインが“大博打”」の著者

伏見 香名子

伏見 香名子(ふしみ・かなこ)

フリーテレビディレクター(ロンドン在住)

フリーテレビディレクター(ロンドン在住)。東京出身、旧西ベルリン育ち。英国放送協会(BBC)東京支局プロデューサー、テレビ東京・ロンドン支局ディレクター兼レポーターなどを経て、2013年からフリーに。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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中谷 巌 「不識塾」塾長、一橋大学名誉教授