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B2Cビジネスに見る、ネットとリアルのせめぎあい

奪い合うものは「何か」に注目しよう

2013年5月7日(火)

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 筆者の記憶が確かならば、米国の小売業界において「クリックアンドモルタル」(click and mortar)という言葉が流行したのは1990年代末のことでした。今思えば、この言葉が「小売におけるネットとリアルのせめぎあい」を最初に表現したキーワードだったと考えています。

 クリックアンドモルタルとは、ネットショップと実店舗を組み合わせる戦略のこと。例えばネット通販で受注した商品をコンビニで渡すスタイルなどを指します。語源は、実店舗を意味する「ブ」リックアンドモルタル(brick and mortar, 煉瓦と漆喰の意)という言葉。このブリックアンドモルタルの「ブ」リック(煉瓦)を、「ク」リック(マウスのボタンを押す動作)に入れ替えた表現でした。

 1990年代末といえば、米国でITバブルが始まった時代です。実店舗がネット通販の隆盛を警戒して、対応策を考え始めた時代でした。そんな対応策の1つが、クリックアンドモルタルだったわけです。

 それから10年以上たった現在。実店舗がネットに対して抱く警戒感は、さらに高まったように思われます。その証拠に「ネットとリアルのせめぎあい」を思わせるキーワードが幾つか登場しました。

 そこで今回の「社会を映し出すコトバたち」は、主に小売業とサービス業のB2Cビジネスを対象に「ネットとリアルのせめぎあい」を思わせるキーワードを紹介してみたいと思います。

ネットはリアルのライバル?~市場規模で分析~

 話の前提として、そもそもB2Cビジネスにおいて「ネットはリアルのライバルなのか?」という問題について考察します。

 この疑問を解くカギが、経済産業省の発表資料「電子商取引実態調査」の中にありました。同省は毎年、電子商取引の市場規模などについて調査・発表しています。同調査によると、本稿のテーマであるB2C EC(消費者向けの電子商取引)の市場規模は以下のように推移していました。ちなみにグラフ中にある「EC化率」とは、日本の全取引(B2C)金額における電子商取引金額の割合を示したものです。

 グラフの最新データ(2011年)を見ると、国内におけるB2C ECの市場規模は8.5兆円、EC化率は2.83%でした。この率を見る限り、電子商取引の存在感は「まだまだ小さい」と言わざるを得ません。

 ただ市場規模もEC化率も「上昇傾向が続いている」点は注目すべきでしょう。特に2011年には、医薬化粧品、食品、衣料・アクセサリーの3分野において「前年比で20%以上もの市場規模の伸び」を示しました。つまり将来は「ネットがリアルの強力なライバル関係になる可能性」を秘めているわけです。

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「B2Cビジネスに見る、ネットとリアルのせめぎあい」の著者

もり ひろし

もり ひろし(もり・ひろし)

新語ウォッチャー(フリーライター)

CSK総合研究所を経て、1998年から新語専門のフリーライターに。辞書・雑誌・新聞・ウェブサイトなどに原稿を提供中。2009年より『現代用語の基礎知識』(自由国民社)で「流行現象」のコーナーを担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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