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北朝鮮に対する中国の金融制裁の真の狙い

“三国志”的戦略で読み解く、飴と鞭の振るい方

2013年5月13日(月)

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 5月7日、中国の国有銀行第4位の規模を持つ「中国銀行」が「朝鮮貿易銀行」の取引停止と口座の閉鎖を実行した。「朝鮮貿易銀行」は北朝鮮の貿易決済銀行で、外貨の入り口だ。

 時差があるものの、ほぼ時を同じくして、アメリカを訪れた韓国のパククネ大統領がオバマ大統領と会談した。会談後の声明で5月8日、オバマ大統領は「朝鮮半島信頼プロセス」に対して「支持する(support)」という言葉を用いて韓国を応援。一方、パククネは「アメリカと中国の協力の下で」北朝鮮問題解決に当たりたい旨を述べた。

 このふたつの光景は、実は複雑に絡み合い、きれいに計算された中国の対北朝鮮戦略の中で連動している。絶好のタイミングに合わせた「中国の真の狙い」と、そのカラクリを読み解こう。

 2013年4月12日、アメリカのケリー国務長官は韓国を訪問しパククネ大統領と会談した。そのときケリー国務長官は、パククネ政権が唱える「朝鮮半島信頼プロセス」に対して否定的な反応は示さなかったものの“support”(支持する)という言葉は使わなかった。

金融制裁と引き替えだったオバマの発言

 ところが、5月7日のオバマ声明では“support”という言葉を使った。

 「朝鮮半島信頼プロセス」とは「北朝鮮が核武装開発や脅迫外交をやめ正しい道を選ぶなら、韓国は人道主義に基づいて支援協力し、共同繁栄の道に進むよう最大限の努力をする」という趣旨のものだ。

 ケリー国務長官訪韓とオバマ発言の間の今年4月22日、中国の武大偉・朝鮮半島問題事務特別代表はワシントンを訪れ、「北朝鮮との対話」に協力してくれとアメリカ側に頼んでいる。その一方、アメリカは中国に対して「(2013年1月22日に)国連安全保障理事会で北朝鮮制裁を強化する決議案に中国が賛成票を投じた以上、それを実行してほしい」旨の要求を出している。

 武大偉が訪米する前の今年3月、アメリカはすでに「朝鮮貿易銀行」の取引停止や口座凍結を実行している。日本政府も4月5日に「朝鮮貿易銀行」との取引停止や個人の資産凍結などを決議し、アメリカと歩調を合わせた。

 武大偉がアメリカに要求したのは、中国が実行する金融制裁と引き換えに、何らかの形でアメリカ側から「対話」のシグナルを出すこと。それが今回の“support”という言葉だ。

 この流れの中で中国は二つのことを成し遂げている。

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「北朝鮮に対する中国の金融制裁の真の狙い」の著者

遠藤 誉

遠藤 誉(えんどう・ほまれ)

筑波大学名誉教授

1941年、中国長春市生まれ、1953年帰国。理学博士。中国で国務院西部開発弁工室人材開発法規組人材開発顧問、日本では内閣府総合科学技術会議専門委員などを歴任。2児の母、孫2人。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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