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安倍政権150日~米国の評価は経済「B+」、外交「C-」

国内の評価と米国の評価は大違い

2013年5月21日(火)

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 安倍政権が発足してから5月26日で150日を迎える。

 安倍政権はまず、大規模な金融緩和と財政出動を柱とする「アベノミクス」を打ち出した。これを受けて株価は上がり、円安が進んだ。

 外交面ではロシア、サウジアラビアなどエネルギー資源大国への積極アプローチに打って出た。国内での支持率は高まり、日中、日韓関係は冷え切ったままだが、北方領土交渉を再開する糸口もつかんだ。日ロ関係は動きそうだ。

 普天間問題の解決にも意欲を見せる。アメリカが期待する環太平洋経済連携協定(TPP)の交渉参加にも道を開いた。国内メディアの評判もすこぶる良い。

 安倍政権の積極外交は、さぞかしワシントンでの覚えがめでたいだろう――と思い気や、実はそうではない。かつて米国務省高官を務めた専門家は「経済はB+、外交rではC-」と見る。

最大の難問、日中、日韓には手付かず

 経済をB+と評価する理由はなんとなくわかる。

 株価が上がり続け、それに便乗して為替は1ドル=100円の壁をいとも簡単に破った。だが、この円安が今後、実体経済にどう反映するのか。輸出量が伸び、生産も雇用も増えれば、日本経済は再び世界経済の牽引力になりうる。が、アメリカはまだそうなる確信を得てはいない。"How is Abenomics doing?," Noah Smith, Noahpinionblog.blogspot.com, 3/09/2013)

 安倍首相はベトナム訪問を皮切りに外遊を開始。5月にはロシア、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、トルコを歴訪した。100人近い経済人を伴って、エネルギー源の確保と原発売り込み促進のためのトップ・ビジネス外交を繰り広げた。もっとも、この種のことはアメリカはじめ中国でも韓国でもやっていること。別に目新しいことではない。

 日本のメディアが大々的に報道した北方領土問題の交渉を再開する合意も、ワシントンから見れば、「それが直ちに、日ロ関係にコペルニクス的変化をもたらすとは考えられない」(米上院外交委員会スタッフ)。膨大な日ロ共同宣言文を読んでみても、日ロ接近が東アジア情勢に与える影響について神経質なアメリカの外交や国際政治を大きく変えるような話は特段出てこない。

 「尖閣諸島の領有権を巡って対立する中国を牽制するため、ロシアに接近するのだろう。だが、中ロは中ロで既に首脳同士が意見を交換している。日中ロの三角関係における駆け引きの中でのロシアの立場を高めただけだ」(米上院外交委員会民主党系スタッフ)。

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「安倍政権150日~米国の評価は経済「B+」、外交「C-」」の著者

高濱 賛

高濱 賛(たかはま・たとう)

在米ジャーナリスト

米政治・経済・社会情勢を日本に発信している。1969年、米カリフォルニア大学卒業、読売新聞社に入社。米特派員、総理官邸・外務省担当キャップ、デスクを経て、調査研究本部主任研究員。98年からUCバークレー校上級研究員。同年から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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