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ソニー新取締役会が対峙する“物言う株主”の正体

株高が招き寄せる当然のリスクを再認識せよ

2013年6月24日(月)

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 6月20日に開かれたソニーの株主総会。そこで取締役13人が選任され、ハワード・ストリンガー氏の後任として中外製薬会長兼CEO(最高経営責任者)の永山治氏を議長とする新たな取締役会が発足した。

 13人の取締役を待ち構える懸案は、不振が続くエレクトロニクス事業の立て直しをはじめとする経営課題だけではない。映画・音楽部門を分社化し、米国で上場を──。5月に米有力ヘッジファンドのサード・ポイントから受けた提案にも対応しなければならない。

 サード・ポイントは総会直前の6月18日、ソニー株の買い増しなどを公表し、機先を制す。総会でも株主からサード・ポイントの提案への対応を問いただす質問が相次いだ。突如として現れ、日本を代表する企業を揺さぶる“物言う株主”の真意は何か。その提案は妥当なものなのか。コーポレートガバナンス(企業統治)に詳しい早稲田大学商学学術院の久保克行教授に分析してもらった。

(聞き手は中野目 純一)

ソニーに対して提案を行ったヘッジファンドのサード・ポイントは昨年、米ヤフーの前CEOの学歴詐称疑惑を突いて退陣に追い込み、注目を集めました。そのファンドから今度はソニーが狙われ、国内のほかの上場企業も冷や水を浴びたような思いを抱いたのではないでしょうか。
 一方で、最近こそ沈静化していましたが、1989年に起きたブーン・ピケンズ氏による小糸製作所株の大量取得をはじめ、「物言う株主(アクティビスト)」が日本企業を標的にしたケースはこれまでいくつもありました。それらと比較して今回のケースに何か違いはありますか。

5月22日に開いた経営方針説明会でサード・ポイントからの提案について言及したソニーの平井一夫社長兼CEO(最高経営責任者)(写真:AP/アフロ)

久保:ご指摘の通り、日本企業に対して敵対的な要求を突きつける株主は、以前から存在しています。2007年にブルドックソースに対して同社株のTOB(公開買い付け)を仕掛けた米スティール・パートナーズや、同年に電源開発に対して大株主として増配要求を行った英ザ・チルドレンズ・インベストメント・ファンド。これは国内のファンドですが、2003年にニッポン放送の株式取得で話題になった村上ファンドなどもその1つと言えます。

 ただ、過去に海外のヘッジファンドが介入してきた企業は、どちらかと言えば体質が古く、日本的経営の色彩が濃く残っている企業が多かった。一方、ソニーは外国人がCEOに就任したり、国内企業の先陣を切って委員会等設置会社に移行したりするなど、グローバルスタンダードの企業統治を取り入れてきた国内企業の代表格である点が大きく異なります。サード・ポイントによる提案が明らかになった時、その点に注目が集まりました。

 これが、同じ日本を代表するメーカーでもトヨタ自動車やキヤノンであれば、「うちは従業員を大切にする会社だから、そういうことはできない」と即座に突っぱねてもおかしくなかったかもしれません。

 しかし、ソニーはそうはできない。これまで取り続けてきたポリシーからすると、投資家に対する対応も当然グローバルスタンダードに即した形で行おうとするでしょう。ソニーが日本的経営とグローバルスタンダードの狭間でどう動くのか。そこに経済界の関心が集まっているわけです。

コメント3件コメント/レビュー

東証の昨年末の海外株主比率が28%と過去最高だったそうです。日本に「潜在的な可能性がある」のに、「海外から日本企業に対する経営支配を目的とした直接投資先進国の中で極端に少ない」はなぜなのでしょうか。日本企業と日本人経営者に任せたほうがよいと判断しているからではないでしょうか。日本人経営者が優秀というのではなく、日本経済の特殊な状況下では外人では運営できない(やっていけない)との判断からと思います。(2013/06/24)

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「ソニー新取締役会が対峙する“物言う株主”の正体」の著者

中野目 純一

中野目 純一(なかのめ・じゅんいち)

日経ビジネス副編集長

2012年4月から日経ビジネス副編集長。マネジメント分野を担当し、国内外の経営者、クリステンセン、ポーター、プラハラードら経営学の泰斗のインタビューを多数手がける。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

東証の昨年末の海外株主比率が28%と過去最高だったそうです。日本に「潜在的な可能性がある」のに、「海外から日本企業に対する経営支配を目的とした直接投資先進国の中で極端に少ない」はなぜなのでしょうか。日本企業と日本人経営者に任せたほうがよいと判断しているからではないでしょうか。日本人経営者が優秀というのではなく、日本経済の特殊な状況下では外人では運営できない(やっていけない)との判断からと思います。(2013/06/24)

私的には、ソニーは自ら会社を割ってベンチャー精神の原点に立ち返るべきだと思うんですよねえ、(2013/06/24)

これは昔から居る「総会屋」では(2013/06/24)

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