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「今回の業績不振は“計算済み”」

マック原田CEO、これまでの誤算と未来を語る(上)

2013年7月2日(火)

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 13カ月連続で既存店売上高が前年同月比を割り込んだ日本マクドナルドホールディングス。2004年のCEO(最高経営責任者)就任以降、戦略の「順序」を強く意識した経営手法で連戦連勝だった原田泳幸CEOの「勝利の方程式」が賞味期限を迎えたのでは……という見方もささやかれた。

 もっとも、世間の見方とは裏腹に、原田CEOの表情には自信がみなぎっている。6月24日に始めた「“BITE!”クォーターパウンダー」プロジェクトに手応えを感じているからだ。今回のキャンペーンをテコに、第2の成長を目論む原田CEOに話を聞いた。

(聞き手、日野なおみ)

原田CEOの近著、『成功を決める「順序」の経営』にも詳しく書かれていますが、2004年に日本マクドナルドホールディングスのCEOに就任した直後も業績不振に苦しみました。前回の業績不振と今回の違いはどこにあるのでしょうか。

数字を作ろうと思えば作れた

原田社長(以下、原田):僕が日本マクドナルドホールディングスに参画した時の不振とは、もう全然違います。前回の不振は、『成功を決める「順序」の経営』でも説明している通り、外食産業の基本中の基本を間違えたことで陥ったものです。

「あえて売り上げを落としたのが業績不振の正体」という(写真:村田和聡)

 レストランはピープルビジネスですから、従業員が整って初めて店ができる。それなのに、当時の経営陣は人材のパイプラインを整える前に多店舗展開を先行するという間違いを犯した。しかも、目先の売り上げのために、継続的な成長を考えることなく小さな店を広げていきました。

 その結果、何が起きたか。外食産業の基本であるQSC(品質、サービス、清潔さのこと)が悪化したんです。汚い店で不親切な店員がいる店にお客さんはきません。そこで、私は経営に参画すると、何よりもまずQSCの徹底を指示しました。これが、戦略の順序を考えるうえで極めて重要でした。

今回の業績不振は何が原因だったのでしょう。

原田:私は「業績不振」という言葉を使いたくありません。なぜならば、痛みを伴う構造改革の1つだと思っているからです。

 痛みを伴うような構造改革を断行すれば、一時的な業績不振に陥ります。業績不振とは本来、一生懸命頑張ったけれども売り上げが到達しない状態のこと。ある瞬間に、売り上げを犠牲にしてでも舵取りを変えることは経営をするうえでは往々にしてある。これを業績不振とは言わない、というのが私の思いです。

売り上げの減少を見越して構造改革を断行した、と。

原田CEOの新刊、『成功を決める「順序」の経営』。打ち手の順番を重視する原田CEOの経営哲学が余すところなく語られている

原田:もちろん、前者ではなくて、100%後者だよ、という美しいことも言いたくない。原因を探れば両方あるんです。思った通りいかなかった部分も当然ある。だけれど、本当に業績不振なのか、それともいわゆるリストラクチャリングなのかと聞かれると、本当は後者なんですね。

 既存店売上高で前年同月比プラスの数字を作ることはできますよ。ただ、それをやればやるほどサスティナブル・グロース(継続可能な成長)を犠牲にしてしまう。それを防ぐために、経営者の勇気によって売り上げが落ちたというのが、今回の業績不振の正体です。

コメント10件コメント/レビュー

原田さんは確かにマック中興の祖ではありますが、現在の低迷に関する認識は、客の視点からは間違っていると感じます。そもそも、正しく認識できていれば、原田さんなら的確な措置が既に講じられているでしょう。低迷の原因はズバリ、お得感の高い500円~600円のセットがなくなったからでしょう。以前はこの価格帯で季節限定商品も出していましたよね? 利益率を高めるのはいいが、顧客満足度を犠牲にするとトータルの利益を落とします。やっと出た「新商品」が、ダブルチーズバーガーからチーズを抜いただけの「マックダブル」や、ただ量を増やした「メガポテト」とは、客をバカにしています。(2013/07/02)

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「「今回の業績不振は“計算済み”」」の著者

日野 なおみ

日野 なおみ(ひの・なおみ)

日経ビジネスクロスメディア編集長

月刊誌「日経トレンディ」を経て、2011年から「日経ビジネス」記者。航空・運輸業界や小売業界などを担当。2017年4月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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原田さんは確かにマック中興の祖ではありますが、現在の低迷に関する認識は、客の視点からは間違っていると感じます。そもそも、正しく認識できていれば、原田さんなら的確な措置が既に講じられているでしょう。低迷の原因はズバリ、お得感の高い500円~600円のセットがなくなったからでしょう。以前はこの価格帯で季節限定商品も出していましたよね? 利益率を高めるのはいいが、顧客満足度を犠牲にするとトータルの利益を落とします。やっと出た「新商品」が、ダブルチーズバーガーからチーズを抜いただけの「マックダブル」や、ただ量を増やした「メガポテト」とは、客をバカにしています。(2013/07/02)

今のマクドナルドは牛丼や他のハンバーガー店と比べ、高いマズいでとてもコスパのいい外食チェーンとは言えません。お金のない学生にとっても、ワンコインで済ませたい大人の昼食にも適していないお店ですが、一体どこをターゲットにしているのか?60秒キャンペーンにしても、本当に客が求めているのは早さなのか?(そもそもヘナヘナのバンズや揚げてから時間の経ったポテトしか出てこない。) また、社内から掟破りな意見が出ない大企業病こそが問題なのでは。少なくとも味が改善されない限り、自分は二度と行かないと思います。(2013/07/02)

美味しくないから売れないという発想はないのかな?ビッグマックが200円でたくさん売れたのは200円が妥当な味だと客が判断したからだろうに。今回の意味不明のキャンペーンがどんな結果になるか楽しみだ。(2013/07/02)

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