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ひとり消費のコトバたち

80年代から兆しがあった単独行動

2013年7月9日(火)

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 最近筆者は「ヒトカラ」にハマっています。ヒトカラとは、1人で楽しむカラオケのことです。2011年にヒトカラ専門のカラオケボックスが誕生。この出来事が、本格的にヒトカラにハマるきっかけになりました。

 ふつう、複数人でカラオケボックスに入って楽しむ場合、「ほかの人が何を歌おうとしているのか?」とか「自分の選曲がマニアックすぎないか?」など、気にしなければならない事柄が多いものです。でもヒトカラの場合、自分が好きな曲を好きなタイミングで歌えるので気楽です。筆者はヒトカラ専門店のブースに、ついつい長居してしまうことが少なくありません。

 さて。このヒトカラは「ひとり消費」の一形態と考えることができます。ひとり消費とは、文字通り「ひとりきりで楽しむ消費活動」のことです。

 最近新聞や雑誌などのメディアに、ひとり消費の話題が頻繁に登場するようになりました。例えば「ひとり焼肉」などの言葉をよく見かけます。

 そこで今回の「社会を映し出すコトバたち」は「ひとり消費のコトバたち」を特集したいと思います。まずは1980年代から現在にかけてどんな言葉が登場したのかを紹介します。そのうえで、現代社会にひとり消費が根付いた背景について仮説を述べたいと思います。

ひとり消費の略史(1)分衆と個族

 ここからしばらく「ひとり消費の略史」と題して、ひとり消費の関連語を時代に沿って紹介します。

 ひとり消費は現代だけに固有の現象ではありません。実際、広辞苑(岩波書店)には「ひとり暮らし」や「ひとり旅」などの言葉が載っています。また、「ひとり飲み」など「既知の言葉」もあります。

 しかし1990年代以降、消費トレンドに大きな変化が起こりました。「これまでは複数人で行うのが当たり前だった消費行動を単独ですることが目立つようになった」のです。冒頭で紹介したヒトカラのような行動です。

 変化の兆しは1980年代から1990年代に現れました。もっともこの時代は、まだ「ひとり消費を直接表現する言葉」は登場していません。その代わり、来るべきひとり消費を「予感させるキーワード」が登場しました。

 その1つが「分衆(ぶんしゅう)」。例えばテレビや自動車などは、この時代から「一家に1台」ではなく「一家に2台以上」普及し始めました。そこで企業のマーケティング活動も、単一の価値観を背景とする「大衆」ではなく、多様な価値観で分化した「分衆」に対応する必要に迫られたわけです。

 ちなみにこの新概念は、博報堂生活総合研究所が書籍「『分衆』の誕生」(日本経済新聞社/1985年1月)を通じて発信したもの。1985年の新語・流行語大賞では、新語部門の金賞を受賞しています(注:同賞は当時部門別で受賞語を決定していた)。

 もう1つは「個族」という言葉。マーケティング分野で1990年代から時折見かけるようになった造語です。ただし「個族」の指す意味は用例により異なります。例えば「家族の中でも個人によってニーズが異なる」状況を指す場合もありますし、そもそも「単身世帯の個人」を指す場合もあります。

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「ひとり消費のコトバたち」の著者

もり ひろし

もり ひろし(もり・ひろし)

新語ウォッチャー(フリーライター)

CSK総合研究所を経て、1998年から新語専門のフリーライターに。辞書・雑誌・新聞・ウェブサイトなどに原稿を提供中。2009年より『現代用語の基礎知識』(自由国民社)で「流行現象」のコーナーを担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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