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政策立案の前提になる経済数値、役人の都合で作らせるな

超党派の国会議員9人が「将来推計機関」の設置を提案

2013年7月12日(金)

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 参院選が迫ってきた。消費税引き上げや成長戦略が問われる。だが、政策立案の出発点になる経済の前提数値は、省庁が都合のいい数字を使ってきたともいわれる。本来はそこから変えなければ、政策は成り立たない。林芳正・参院議員(農林水産大臣)、松本剛明・衆院議員(元外務大臣)ら超党派の国会議員9人は最近、国会に独立した将来推計機関を設けよ、との提言を行った。2人にその狙いと効果を聞いた。

(聞き手は日経ビジネス編集委員 田村賢司)

経済成長率や人口増減、賃金上昇率など、政策作りの基本になる将来推計を行う機関を国会に設置する提言をした。狙いは。

林 芳正(はやし・よしまさ)
1961年1月生まれ。自民党、参議院議員(3期)、現・農林水産大臣。防衛大臣、経済財政担当大臣などを務めた経験もあり、政策通として知られる(撮影/柚木裕司)

:例えば社会保障費の増大と財政の健全性をどう両立するかといったことは、先進国共通の課題になっている。その時、社会保障の充実をどこまでやるか、国民の負担はどこまで求められるかといったことを、色々な政策的選択肢の中からどう選ぶかを議論して判断していくのが政治の役割。ところが、現実には、公的年金の問題に見られるように、(年金財政の)将来推計をするために前提とした賃金や物価上昇率などの数字が正しいのか、といった入り口の議論がやたら多くなっている。これではいけない。

松本:その通りだ。国会の審議で、政府がどういう前提を基に政策(=議案)をつくっているのか、そのデータや資料を出せといった追求に時間を費やすのがもったいない。非生産的なことはやめて、建設的な政策議論を進めなければならない。我々2人を含め、問題意識を共有する9人が、東京財団の協力を得て、1つの有力な案として国会に将来推計を行う機関を設けることを提案するのもそのためだ。

官僚が政策責任者になりすぎている

その裏には、官僚が政策を立案する際に、自分たちに都合のいい数字を使いたがるという問題がある。

松本:そもそも政と官の役割分担という構造的な問題がある。日本では政策立案から遂行まで全面的に官僚に依存しているが、民主主義の制度として官僚が責任を取るべきでもなく、取れない。本来、決定は政治の責任で、この推計機関は、いわばそれを行うための国会のインフラの1つと考えてもらいたい。

:米国にも連邦議会に予算局(CBO)という機関があり、将来推計を行っている。最近は主要国はみな備えており、日本も急ぐべきだ。

コメント1件コメント/レビュー

政治主導が拙いかのような風潮があるが、国会主導=公開・国民主導の本来の形である。この意味でこの考えを支持する。日本の実態は官僚機構主導で、三権分立は型式的ごまかしである。国会議員は任期が短く専門知識が浅い事と 自民党は長く官僚任せでやってきた。政策の魂である詳細具体的な部分は 議員・業界を巻込み官僚が決める。エネルギーも年金も重要な事はそうなっており、纏めるために利権構造が出来上がる。国会が変えようとすると(利権)態勢護持勢力の反発が非常に大きい。国会議員の勉強不足とも言えるし、国民が馬鹿とも言えるが、複雑で変化の速い現代では止むを得ない。官僚機構任せではダメ、国民の意思に従った政治にするべき。(2013/07/12)

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「政策立案の前提になる経済数値、役人の都合で作らせるな」の著者

田村 賢司

田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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政治主導が拙いかのような風潮があるが、国会主導=公開・国民主導の本来の形である。この意味でこの考えを支持する。日本の実態は官僚機構主導で、三権分立は型式的ごまかしである。国会議員は任期が短く専門知識が浅い事と 自民党は長く官僚任せでやってきた。政策の魂である詳細具体的な部分は 議員・業界を巻込み官僚が決める。エネルギーも年金も重要な事はそうなっており、纏めるために利権構造が出来上がる。国会が変えようとすると(利権)態勢護持勢力の反発が非常に大きい。国会議員の勉強不足とも言えるし、国民が馬鹿とも言えるが、複雑で変化の速い現代では止むを得ない。官僚機構任せではダメ、国民の意思に従った政治にするべき。(2013/07/12)

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