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都民・八千代統合で加速する地域金融機関の仁義なき戦い

再編にらみ、優良企業に融資合戦

2013年8月8日(木)

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 東京都を主な地盤とする東京都民銀行と八千代銀行が経営統合に向けた協議を検討していることが明らかになった。

 地域金融機関の再編は、その必要性が以前から叫ばれていた。両行の統合はこれまでも業界で噂にのぼっていただけに、現実化することで再編議論の加速が予想される。再編を促す自民党や金融庁の動きを察知した地域金融機関の中にも、既に再編を意識した動きが出てきている。

 「連日のようにいろいろな金融機関が融資をさせてほしいと言ってきて困っている。ウチには今のところ資金需要はない。それでも、有事の場合に備えて銀行をないがしろにできないから、話は聞くのだけれど…。本音を言えば、そんな時間があるなら取引先を1件でも多く回りたいんだけどね」

 愛知県で金属加工業を営む中小企業の社長はこうこぼす。加工が難しいとされる材料を精緻に仕上げる技術を持つ同社は、航空機部品なども収める優良企業。同社には、この春あたりから、地域の複数の金融機関が連日のように押しかける状態が続いている。

 「新規の融資を」「設備投資のご予定は」「何かお困りのことがあれば」。付き合いのある金融機関以外からも「ご挨拶に」との電話が入ってくる。背景にあるのは、地域金融機関の焦りだ。

 自民党の日本経済再生本部は5月、翌月に発表する政府の成長戦略に反映されることを目指した中間提言を公表した。その中には、「地域金融機関の再編促進」という項目が記載されている。バブル崩壊以降、オーバーバンキングの問題は常に指摘されてきた。ここへ来て、政府や金融庁もその解消に本腰を入れ始めており、いよいよ地域金融機関の存在意義が問われている。

集めたカネの1割程度しか融資していない信金も

 地域で集めた資金をどれだけ貸し出しに回しているかを示す預貸率では、約12%(2013年3月末現在)の信用金庫も存在する。下手に地域企業に貸し出して焦げ付けば、不良債権比率が上昇して信用度を下げ、金融庁からも目をつけられかねない。有力な融資先が見当たらないため、資金を国債などへの投資に振り向けている地域金融機関は少なくない。結果的に本当に資金が必要な地場の企業に資金が回っていない地域が少なくない。これでは、地域金融機関のあるべき姿を成しているとは言い難い。

 自民党の中間提言では、地域の金融機関に対して、その地域にふさわしい産業を育成する力や、企業を指導・育成するための強力な専門性、経営人材の育成・供給力、戦略的な長期資金の供給力などを求めている。オーバーバンキング状態が続く今、各地域では地銀や第二地銀、信金・信組で壮絶な低金利競争が勃発している。地銀が金利を引き下げると、信金もそれに対応して引き下げなければならず、消耗戦が続く。

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「都民・八千代統合で加速する地域金融機関の仁義なき戦い」の著者

白壁 達久

白壁 達久(しらかべ・たつひさ)

日経ビジネス記者

2002年関西大学経済学部卒業後、日経BP社に入社。日経ビジネス、日経ビジネスアソシエを経て、2015年から香港支局長としてアジア全体をカバーする。2016年8月から日経ビジネス記者に。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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