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ネット通販全盛でカタログ通販は終わるのか

ニッセンHD、赤字転落の苦悩

2013年8月12日(月)

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 ネット通販を利用する人が増え続ける中で、カタログ通販は生き残ることができるのか――。7月26日に通販大手のニッセンホールディングスが発表した2013年1~6月期の決算は、この難題を同社に突き付ける結果となった。

 同社の連結売上高は、ギフト販売のシャディなどを買収した効果もあって前年同期比46.2%増の約1025億円と大きく増えた。その一方、営業損益は約16億円の赤字。期初予想の5億5000万円の黒字を大幅に下回った。アベノミクスによる円高是正や消費回復で業績が大きく上向く企業が多いだけに、ニッセンHDの赤字転落は目を引く。

 赤字転落の主な要因が主力の通販事業の不振だ。営業損益が計画から減少した要因を見ると、子会社ニッセンの売り上げ減少による粗利益の減少と、ニッセンの原価率の悪化でそれぞれ約12億円のマイナスとなっている。

 海外で製造した商品を輸入して国内で販売するニッセンにとって、アベノミクスによる円安は逆風となった。原価率の悪化は円安による仕入れコストの上昇などが原因だ。

カタログ発行時期と季節感が合わない

 より悩ましいのは売り上げの減少だ。通販の売り上げが大きく減ったのは、販売効率を高めるために販促費を削減したことや商品点数を絞り込んだこともある。それに加えて、「総合カタログの発行時期と季節感が合わず、売り上げが伸びなかった」(ニッセンHD幹部)。

 ニッセンの総合カタログ「nissen」は年5回の発行。実際の季節よりも1カ月ほど早く発行し、季節の商品を先取りして衣料品などを買ってもらうモデルだ。しかし、ファストファッションの隆盛やネット通販の普及もあって、季節を先取りして衣料品を買う消費者は減り、実需期に買う傾向が強まっている。

 商品の企画やカタログの制作・配布から実際に必要となるまでの時間が長いカタログ通販のビジネスモデルは、そのほかのアパレルビジネスと同様、一種の賭けの側面がある。流行の当たり外れに加え、天候次第で売れ行きは大きく変わる。

 カタログ通販の場合は発行のタイミングが季節と合っているかが重要だという。例えば、夏物のカタログを配布する時期に涼しいと売れ行きは伸びず、「そこから暑くなっても、もう一度カタログを開いて買ってくれる人はそれほど多くない」(ニッセンHD幹部)。

 今年の春夏のカタログでは、この季節感のズレが大きくなり、既存顧客からの売り上げが大きく減少してしまった。

 ただ、ニッセンHDでは今回の季節感のズレによる売り上げ減少を一過性のものと捉えていない。カタログ通販という事業そのものが抱える問題に起因していると見て、ビジネスモデルの抜本改革を目指す。

コメント6件コメント/レビュー

この会社のカタログは重すぎて、ネットユーザーからだけでなく、カタログを主に見る世代も扱いに困っていると思います。親戚の家に置いてありましたが「足が弱くなって通販で買うようになったけど、有効期間のすぎたカタログの処分に悩んでいる」と言っていました。取扱商品が多く、カタログ自体は評価していましたが。たくさん利用するとグレードアップした特別会員になって、プレゼント企画など特典がつくそうですが、ユーザーが求めているのは電話帳のような「古いカタログの引き取りサービス」ではないかと思います。やはりある程度の高齢者層や、頻繁にPCを起動しない、細切れの時間しか持てない人にとっては、カタログという媒体はどこでも見やすく、完全にカタログを無くしたらかなりのお客を失う事は想像できます。が、重すぎるカタログはどこでも開けるという利点を失わせていますし、処理の苦痛がむしろ几帳面なお客を逃がしてしまっています。あと、ニッセンの実店舗ライバルはしまむらだと思いますが、やはり手に取り試着できる店舗販売の強さは侮れないでしょう。通販は特に服飾にとっては賭けに近いところがありますから。(2013/08/14)

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「ネット通販全盛でカタログ通販は終わるのか」の著者

小平 和良

小平 和良(こだいら・かずよし)

日経ビジネス上海支局長

大学卒業後、通信社などでの勤務を経て2000年に日経BP社入社。自動車業界や金融業界を担当した後、2006年に日本経済新聞社消費産業部に出向。2009年に日経BP社に復帰。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

この会社のカタログは重すぎて、ネットユーザーからだけでなく、カタログを主に見る世代も扱いに困っていると思います。親戚の家に置いてありましたが「足が弱くなって通販で買うようになったけど、有効期間のすぎたカタログの処分に悩んでいる」と言っていました。取扱商品が多く、カタログ自体は評価していましたが。たくさん利用するとグレードアップした特別会員になって、プレゼント企画など特典がつくそうですが、ユーザーが求めているのは電話帳のような「古いカタログの引き取りサービス」ではないかと思います。やはりある程度の高齢者層や、頻繁にPCを起動しない、細切れの時間しか持てない人にとっては、カタログという媒体はどこでも見やすく、完全にカタログを無くしたらかなりのお客を失う事は想像できます。が、重すぎるカタログはどこでも開けるという利点を失わせていますし、処理の苦痛がむしろ几帳面なお客を逃がしてしまっています。あと、ニッセンの実店舗ライバルはしまむらだと思いますが、やはり手に取り試着できる店舗販売の強さは侮れないでしょう。通販は特に服飾にとっては賭けに近いところがありますから。(2013/08/14)

数年前にネットで2000円程度のものを1つ買ったところ、商品と同時に分厚いカタログが5~6冊も送られてきました。呆れるというか腹が立つというか、消費者がなぜネット通販を使うのか、まるっきりわかってないんだろうな、と思いました。(2013/08/12)

我が家にも、全然使っていないのに未だにカタログ本を季節毎に数冊送って来る通販ショップがある。主に衣料品の通販であるが、この数年は一つも購入していないのに送り続けている。この手のものは「止める」事がやり難い仕組みになっていて、電話しないと止めてくれない。その時にぐだぐだと「何故ですか?」と繰り返し質問されるのが厭だからカタログ郵送の中止も依頼せずに放ってある。何年も利用が無いなら送付を中止したら良いと思うが、通販会社は何を期待して送り続けているのか?こう言う馬鹿げた「無駄」を無駄とも思わずにやり続けるという体質が前時代的である。変化への対応が出来ないのだろう。過去に成功体験がある会社程その様な傾向が強いのではないか?今までのカタログ利用での通販をネットに切り替えただけで「伸びる」事が保証される訳でもない事位分かってはいるのだろうと思うが。製品の品質と値段だけでなく、機能性やユーザによる評価、ファッション性等、色々な観点でユーザは商品をネット上で選択する。評価は「サクラ」も多いので、評価件数が少ないのに「満点」が就いている商品は「要注意」という事も多くのユーザは経験も含めて理解しているのだから。結局、真に「ユーザにとって良いもの」をユーザの立場で考えて対応しなければ相手にされなくなってしまう。ネットショップでは品揃えが多いからと言って、手広く商売を行っているとも限らず、自転車関連のネットショップで何回か買い物をした後に、実際の店もあると言う事で見に行った事がある。言ってみてびっくりしたのは、間口が2間の小さな店であった。それでもネットでも、店でも完成車からサイクル・ウェア、部品、等々あらゆるものを扱っていた。壁は天井まで棚が続いて多くのウェアや部品が並べられ、完成車も床だけでは置き切れずに天井からぶら下げてもいた。その後も何点かネット経由で購入した店だ。ネットショップは基本的に全国が対象で、店によっては海外への出荷にも対応している。実際の店があろうが無かろうが、ユーザが気に入る要素があれば利用されるし、拡販の可能性も多くある分競合も桁違いに多い。(2013/08/12)

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