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残高はピークの4分の1、グロソブの「ホントのところ」

ヒタヒタ迫る減配危機

2013年8月19日(月)

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 「毎月分配型」と呼ばれる投信の嚆矢となったグローバル・ソブリン・オープン。純資産残高はリーマンショック直前の2008年8月には5兆7000億円に迫り、その動向は為替相場に影響を及ぼすとすら囃された。

 それが現在、残高は7月末時点で1兆4000億円を割り込み、ピーク時の4分の1を下回った。長く守ってきた残高日本一の座を、日経225連動型上場投信(いわゆるETF)に譲ってもいる。基準価格は5200~5300円ほど。分配金は月35円。本当はナンセンスだが、あえて分配金利回りを計算すれば年8%ほど。悪くないようにも見えるが、実際には資金流出が止まらない。なぜか。ご存知の方も多いとは思うが、グロソブの「ホントのところ」と、売りとしてきた「ソコソコの毎月分配」に迫る危うさを確認したい。

頻繁に見直される運用方針

ホントのところ(1) 運用は実はアクティブ
 グロソブは、毎月35円の分配金を4年近くも続けている。あまり資産の入れ替えがない安定した運用を志向しているようにも思えるが、実はかなり頻繁に方針を見直している投信だ。運用を始めた1997~98年は米ドル建てが約5割という時期があったし、リーマンショック直前はユーロ建てが4割ほどにも達していた。欧州通貨危機が起きた国の債券を保有していたため、運用不振が噂されたこともあった。その後、円債を多く持ったり、豪ドル債に傾斜したりした。そして最近までは豪ドル建て債から米国やメキシコなどへシフトする方針を打ち出してきた。

 グロソブには、運用成績の比較対象となるベンチマークと呼ばれる指標がある。「シティグループ世界国債インデックス(円ベース、日本を含む)」というものだ。つまり、グロソブの投信としての使命は「どんな運用をしても良いから、結果としてベンチマークに負けない成績を残す」ことにある。毎月分配という仕組みは、本質的なものではないのだ。

 ファンド・アナリストの吉井崇裕氏は「ベンチマークに対して、円の組み入れ比率は一貫して低い」と指摘する。グロソブの投資家は、中長期的に円安傾向が続くと考えていることになる。為替相場の見通しを持っていないのにグロソブは持っているという人がいたら、ちょっと立ち止まって考えてみるべきかも知れない。

ホントのところ(2) 成績は中くらいか、「中の下」あたり
 グロソブの使命はベンチマークに勝つこと、と述べた。実際はどうか。設定(1997年12月)から7月末までの騰落率は通算で54.9%(分配金を、税金を考慮せずに再投資できた場合)。一見、悪くないようにも思えるが、ベンチマークは74.7%上昇している。つまり、ベンチマークに負けている。

 これは、多くを年1.3%ほどかかる信託報酬で説明できる。「リターンは不確実だが、コストは確実にリターンを蝕む」という格言通りなのだろう。今は、信託報酬が安いインデックス投信も多く販売されている(購入時の手数料もかからない)ので、グロソブの運用成績は必ずしも満足しうるものではない。モーニングスターなどの情報サイトでは、グロソブと同タイプの投信との成績を比較することもできる。ライバルとの比較は、率直に言って中くらいか、「中の下」あたりだ。

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「残高はピークの4分の1、グロソブの「ホントのところ」」の著者

張 勇祥

張 勇祥(ちょう・ゆうしょう)

日経ビジネス記者

2012年から日経ビジネスの記者。転々と部署を異動してきた器用貧乏。それでも、何とか中国経済はモノにしたいと願う中年記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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