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消費税、引き上げ延期はあり得ない

ゴールドマン・サックス証券 西川昌宏金融商品開発部部長に聞く

2013年8月21日(水)

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 消費増税を巡り、安倍晋三内閣が明確な方針を打ち出せずにいる。政府は景気や物価への影響を検討する有識者会合を開くほか、政府内では消費増税と合わせて法人税の実効税率引き下げも浮上している。景気の腰折れを防ぐべく、増税に走りがちな財務省をけん制する意味合いはあるだろう。しかし、度重なる歳出拡大、減税圧力は財政再建にどのような影響を及ぼすだろうか。ゴールドマン・サックス証券の西川昌宏金融商品開発部部長に聞いた。

消費増税の決断が先送りになっている。

西川:官邸の財政状況に対する認識が不足していると言わざるを得ない。消費税率の引き上げに関しては消費税法の附則に『経済財政状況の激変にも柔軟に対応する』という、いわゆる景気条項があるのは確かだ。だが、ここでいう激変とはリーマンショック並みを意味するとされてきた。現在はそのような状況ではない。むしろ今、引き上げなければ当分は無理とも言える状況だ。そもそも、今になって増税の影響や税率の引き上げ方について複数の方法を検討すること自体が問題だ。この様な検討をするのであれば、先の参議院選挙の前に国民に伝えるべきではなかったか。

 法人税率の引き下げも慎重に議論しないといけない。法人税は税の中でもっとも税収弾性値が高い。つまり、経済成長に伴いもっとも増収が見込める税目だ。これを引き下げてしまっては、もともと達成が極めて困難な2020年度の基礎的財政収支(プライマリーバランス、PB)の黒字化が一段と遠のく。法人税率が実際に引き下げられ、かつ影響が主に2016年以降に発生するような方法がとられた場合、政府は2015年度の予算ベースでの財政健全化目標(PB赤字の半減)を取り、2020年度の目標達成は捨てることを決心したとさえ言えるだろう。

税収は見積り、支出はリアル

 そもそも、プライマリーバランスを目標にしたことにも問題がある。税収は見積りであり、支出はリアルだからだ。予算を立てる際には当然、税収の見積もりを作るが、強気に見込むことで、支出面で大盤振る舞いをすることが可能になる。中期財政計画では、一般会計の赤字額を2013年度の約23兆円から、2015年度には約15兆円と約8兆円削減することになっている。これは最低限の目標なのに、許容範囲ととらえ、ぎりぎりまで歳出追加や減税を行う可能性が高い。その意味で、2014年度の予算が71兆円(2013年度の予算額70.4兆円と社会保障の自然増1兆円を足し合わせた金額)からどこまで膨らむかに注目するべきだろう。

財政の状況はどう考えれば良いのか。

西川:よく家計にも例えられるが、2012年度は税収が44兆円ほどなのに対し、歳出は98兆円。その他の収入を含めても支出の5割を借金(国債の発行)で賄っている。これはヘンだ、いつかは持たなくなる、という感覚がまず必要だ。

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「消費税、引き上げ延期はあり得ない」の著者

張 勇祥

張 勇祥(ちょう・ゆうしょう)

日経ビジネス記者

2012年から日経ビジネスの記者。転々と部署を異動してきた器用貧乏。それでも、何とか中国経済はモノにしたいと願う中年記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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