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フクシマ「避難区域」にできたコンビニ

現地ルポ 今、そこにある“暮らし”

2013年8月28日(水)

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 福島県双葉郡楢葉町。福島第一原子力発電所の事故を受けて住民に避難指示が出された区域内に、事故後初めてコンビニエンスストアが出店した。いまだ宿泊が許されない地域での営業再開は、復興の橋頭堡となると同時に、様々な課題も浮き彫りにする。

 国道6号線を猛スピードで北上する車のナンバープレートは、実に多彩だった。青森、秋田、岐阜、名古屋、北九州…。地元の「いわき」ナンバーの車が最も多いことは確かだが、他のナンバーの車両もそれと同じくらい行き過ぎる。

 ほとんどの車に乗っているのは、紺やグレーなどの作業着に身を包んだ屈強な男性だ。フロントガラスなど正面に、「除染工事車両」と掲げた車両も多い。普通自動車やトラックに交じって、何十人も乗せて現場に向かう大型バスもある。

 ここ、福島県双葉郡楢葉町は福島第一原子力発電所から半径20キロメートル圏内に町の大部分が含まれ、原発事故の直後に避難を指示する「警戒区域」に指定された。2012年8月の区域見直しで「避難指示解除準備区域」に再編され、日中の出入りは自由になったが、宿泊は許されておらず、営業する商店などはほとんどない。

 8月26日、そこに避難指示の対象区域で初めてとなるコンビニエンスストアが開業した。「セブンイレブン楢葉下小塙仮設店舗店」。取扱品目数は約2800と、標準的なセブンイレブン店舗と変わらないが、営業時間は午前6時から午後8時に限っている。従業員らは、車で40分~1時間ほどのいわき市周辺から車で通う。

避難指示区域内に初めて開業したコンビニエンスストア(写真:陶山勉)

 客の多くは、楢葉町~福島第一原発の間で除染・復興に関わる作業員などになりそうだ。オープン日には2リットル入りの水を2本など、営業開始直後から大量の水を買い求める作業員の姿が目立った。来店した32歳の男性は「真夏に長袖とマスクの作業だが、現場は水も出ない。近くに店ができるのは助かる」と話した。

平日の朝、訪れるのは除染関連の作業員がほとんど(写真:陶山勉)
店内に設けられた水と、地域住民向けのコーナー(写真:陶山勉)

 楢葉町内で除染作業に従事する55歳の男性は「これまでは車でさらに10分くらい離れた別のコンビニに行かなきゃいけなかった。ここなら、往復で30分くらい節約できる。休憩時間とか昼にも来られる」と、福島第一原発から見て内側に店舗ができることを歓迎した。

 店の奥には、そうした作業員向けの水コーナーと並んで、日中に自宅を訪れて掃除などをする人のための棚も設けた。掃除用品のほか、軍手や特殊なグローブなどが厚めに用意されている。だが、この日は平日ということもあり、そこから商品を手に取る客はあまり見られなかった。

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「フクシマ「避難区域」にできたコンビニ」の著者

中川 雅之

中川 雅之(なかがわ・まさゆき)

日本経済新聞記者

2006年日本経済新聞社に入社。「消費産業部」で流通・サービス業の取材に携わる。12年から日経BPの日経ビジネス編集部に出向。15年4月から日本経済新聞企業報道部。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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