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中小・零細に届かないアベノミクス

中小企業と地域金融機関のトップが語った本音

2013年9月6日(金)

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 「アベノミクスで景気は上向いていると聞くが、仕事の量自体は増えていない」

 中小・零細の製造業が集積する東京都大田区。大田工業連合会の舟久保利明会長はため息交じりに話す。安倍晋三首相は成長戦略の1つとして設備投資減税を打ち出しているが、中小零細企業にとっては、仕事がない中で大胆な設備投資をする覚悟は固まらない。

大田工業連合会の船久保利明会長

 国が中小企業向けの対策を打っていないわけではない。2012年度の補正予算で、中小企業の設備投資対策として1007億円を計上した。だが、舟久保会長は「使いづらい」と話す。なぜか。支給する対象として、「革新性」が求められるからだ。

 ただ単に、これまで通りの仕事を続ける企業よりも、新たな取り組みに挑戦する革新性がある企業に予算をつけたい。そのような国の考えも理解できる。ただ、「従業員数人の零細企業に革新性を求められても…」と舟久保会長は困惑の表情を浮かべる。従来の機械を最新版に更新するという設備投資を申請しても、認められないケースがほとんどだ。

 バブル経済崩壊後の「ケイレツ」解体や大企業による生産拠点の海外移転、長引いた円高で日本の中小企業には逆風が吹き続けた。そんな環境下では、設備投資を控えざるを得なかった。結果、古びた機械のままで仕事を続ける中小企業は少なくない。

 一方、熾烈なグローバル競争が進む中で、大企業が求める納期はどんどん短くなっている。「(仕事の依頼によって異なるが)ここ10年あたりで、納期は半分くらいに短縮化された。更新版の最新機械を導入したら対応できるものもあると聞く。仕事が舞い込んで来たら更新も検討するけれど、好況ムードもいつまで続くか分からない…」と慎重姿勢を崩さない。

地域金融機関は不毛な金利競争

 では、資金の出し手である金融機関から見て、中小企業にアベノミクスの効果は表れているのか。多摩地区を中心に営業する西武信用金庫の落合寛司理事長に聞いた。

 「アベノミクスへの期待感は高いが、基本的に中小企業にまではその影響があまり届いていない。実質的に仕事に反映されている部分はほとんどないだろう。ただ、大企業が設備投資を進めるようになり、大企業の工場のラインで使われる制御装置などを作る中小企業には好影響が出始めている」

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「中小・零細に届かないアベノミクス」の著者

白壁 達久

白壁 達久(しらかべ・たつひさ)

日経ビジネス記者

2002年関西大学経済学部卒業後、日経BP社に入社。日経ビジネス、日経ビジネスアソシエを経て、2015年から香港支局長としてアジア全体をカバーする。2016年8月から日経ビジネス記者に。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官