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オリンピックの「純」経済効果は不透明

企業誘致に必要な投資をして、東京の国際競争力維持を

2013年9月10日(火)

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 東京にオリンピックが56年ぶりにやってくる。その効果には様々なものがあり、ウェブ上でも様々な立場から論評がされているが、筆者が特に関心をもっている、オリンピックの経済効果や都市の競争力について感じていること、願っていることについて書いておきたい。

経済効果は、準備段階から開催後まで続くが…

 厳密ではないが、オリンピックの招致を単純化すると、「持ち回りでやっている大パーティを、7年後に自分の家でやることになった」ということだろう。もてなしのために家の掃除や設備更新をしたり、近所と騒ぎを起こさないようにしたりする。そうすることによって、近所の工務店などの景気がよくなるだけでなく、その設備更新などが長期的に我が家の過ごしやすさを高めるとともに、世間における印象が良くなり我が家にやって来ようと思う人が増える、というのがオリンピックの経済効果だ。

 経済効果は、準備の段階から始まり、開催後まで続く。Oxford Economicsによる「2012ロンドン五輪の経済効果(The Economic Impact of the London 2012 Olympic & Paralympic Games)」というレポートによると、ロンドンオリンピックの開催は2005年から2017年にかけて、165億ポンド(1ポンド=156円で換算すると、2.57兆円)の経済効果をもたらしたという。この経済効果のうち、7割は開催以前のもの、3割は開催後のものとされている。経済効果の4割はロンドンに帰属するが、3割はイギリスの他の地域にも波及したと考えられている。

 ただし、この経済効果は、グロスの測定であって、ネットで実際に効果があるか、については意見が分かれている。オリンピック開催の経済効果が、それにかけられたコストに見合わないものであれば、ネットの経済効果はマイナスとなる。冒頭の例でいえば、パーティにかこつけて無駄遣いをしたら後で財布がキツくなる、という当たり前のことだ。

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「オリンピックの「純」経済効果は不透明」の著者

慎 泰俊

慎 泰俊(しん・てじゅん)

投資プロフェッショナル

東京生まれ東京育ち。朝鮮大学校政治経済学部法律学科卒、早稲田大学大学院ファイナンス研究科修了。モルガン・スタンレー・キャピタルを経て現在はバイアウトファンドの投資プロフェッショナルとして働く。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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