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次世代iPhone発表、「次の10億人」争奪戦へ号砲

NTTドコモ参入が暗示するもの

2013年9月11日(水)

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 米アップルにとってもNTTドコモが「iPhone」を取り扱うことは特別なことだったようだ。

 「今回初めて、発売段階から中国でも最新のiPhoneが購入できるようになった。日本ではソフトバンクとKDDIに加え、NTTドコモでも取り扱いが始まる」

 米アップルが9月10日(米国時間)に開いた人気スマートフォンの最新機種「iPhone 5s」と廉価版「iPhone 5c」の発表会。米アップルのフィル・シラー上級副社長は1時間半に及んだプレゼンの終盤にこう切り出し、ドコモがiPhoneの販売に参入することをようやく言明した。

 アップルの発表会では、プレゼンの最後に新製品を取り扱う携帯電話事業者を一覧表で淡々と紹介するのが慣わしで、今回のように、特定の携帯電話事業者を名指しするのは異例。発表会の終了直後に自社ホームページに「ドコモとアップル、9月20日のiPhone提供開始に向けチームを形成」と題するプレスリリースを掲載したのも、これまでのアップルでは考えられなかった「特別待遇」と言えるものだ。

アップル、中国の失速に危機感

 裏を返せば、アップルの危機感がそれだけ深いということ。同社の決算発表資料によると、2013年4~6月期の売上高は353億2300万ドル(約3兆5000億円)と前年同期に比べ1%の増加にとどまった。特に中国地域における売上高が同14%減少するなど、スマートフォンの普及が本格化している新興国での不振が目立つ。

アップルの地域別売上高の対前年増減率
中国での失速と、日本での好調ぶりが目立つ

 実は世界の主要国で、最大手の携帯電話事業者がiPhoneを扱っていないのは、日本と中国くらい。約6200万人の契約者を抱えるドコモは、アップルにとって残された数少ない “フロンティア”だったのだ。

 記者会見では言及がなかったものの、アップルは中国の携帯電話最大手、中国移動(チャイナモバイル)ともiPhoneの取り扱い開始に向けた詰めの協議を進めていると報じられている。記者会見であえて最新のiPhoneを発売段階から中国市場に投入することを強調することで、7億人の顧客基盤を抱える世界最大の携帯電話事業者への配慮をにじませた。

 これまで主戦場だった米国や欧州での販売が頭打ちとなる一方で、新興国では格安スマートフォンの台頭に押され、従来のような“神通力”が通用しない――。大幅な販売の上積みが見込めるドコモを特別待遇で迎えた背景には、アップル側のこうした事情が存在する。時に「傲慢」とも言われてきたアップルが圧倒的な販売力を持つ携帯電話事業者に恭順の意を示したという意味で、この日の記者会見はモバイルの世界における主導権争いに異変が起きつつあることを示すものだ。

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「次世代iPhone発表、「次の10億人」争奪戦へ号砲」の著者

白石 武志

白石 武志(しらいし・たけし)

日経ビジネス記者

日本経済新聞社編集局産業部(機械グループ)、京都支社、産業部(通信グループ、経営グループ)を経て、2011年から日経ビジネス編集部。現在は通信、半導体、家電業界などを担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

原 隆

原 隆(はら・たかし)

日経コンピュータ記者

宮崎県出身。お酒が好きです。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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