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豊田英二 かく語りき(下)

巨星墜つ――トヨタ中興の祖が語った「モノ作りの神髄」

  • 日経ビジネス編集部

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2013年9月19日(木)

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 「バブルの時代はね、モノを作っておるやつは間が抜けておる、というような言い方が幅を利かせておった。トヨタだって『金をため込むばっかりで使い方を知らん』と陰口をたたかれておりました。『経済の中心はサービス、情報に移り、モノばっかり作っとるやつは取り残される』とかね」

 「だけども、やっぱりそれだけではいけませんよね。経済の中で価値を生み出す一番の源は、今でもモノ作りにあるんであって、何もないところにサービスだけあるわけがない」

 多くの人にとって、この言葉が18年前のものだとは、にわかには信じられないだろう。9月17日に逝去した、トヨタ自動車「中興の祖」、豊田英二氏の言葉は、ビジョンなき現在の日本人の耳に痛烈に響く。

 20世紀の日本の自動車産業を代表する経営者は、一体何を見通していたのだろうか。前回に続き、「日経ビジネス」が1995年に掲載したスペシャル・インタビュー、「豊田英二 かく語りき」を全文再掲載する。

(聞き手は日経ビジネス編集長、永野健二[当時]。
初出は1995年7月31日号、8月7日号)

 「トヨタは同族企業ではない」と明言する一方、「組織には目に見える求心力も必要」と“同族人事”の効用を説く。小糸事件からモノ作り軽視の風潮が広まったバブル期を振り返り、行方の定まらない国家と混乱を深める政治の在り方を批判。「工販合併は国際化を進めたが、国内では緊張感を弱めた」と指摘する。

 トヨタを指して「日本最大の同族企業」という言い方をすることがありますわな。だけど、同族って言ったって、別にわしがオーナーをやっとるわけでも何でもありませんよ。

 自分で事業を興してオーナーになるような人は、初めから優秀に決まっております。優秀だからこそ、創業者になれたんですからね。だけど、その息子なり孫なりが同じように優秀とは限らんわな。「売り家と唐様で書く3代目」とはうまく言ったものでね。どんな家でも3代目でダメになる、というのは1つの真理ですよね。

 同族企業を維持するというのは、本当に難しいと思いますな。日本では相続税も高いから、株でも何でもみんな持っていかれちゃう。物理的にも難しいでしょう。

 同族の中にそう気の利いたやつが続いて出てくるとは限らんし、税金だってたっぷり払わにゃならん。同族企業なんて、続けようと思っても簡単に続けられるものじゃない。

(以下、豊田英二氏の人物写真:清水 盟貴)

 それでもあえて言うと、組織というものは、何か目に見える求心力があった方がいい場合も多いんですな。この場合の求心力は、抽象的なものじゃなくて、やっぱり形のあるものでないとダメなんですね。

 だから、それこそ少しくらい出来が悪くても、ファミリーの誰かがトップの座におさまっておる、ということが、全く意味がない、とも言い切れない。

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