• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

橋下氏、急ぎすぎだ。それが敗因だ

“喧嘩”はながーくするものだ

2013年10月11日(金)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 なんで今さら、というご批判を承知で大阪府の堺市長選について書く。

 今回はコンシェルジュという窓口でないことをまずはお許しいただきたい。どうしてもこれが書きたかった。

 なぜ橋下陣営は負け、現職市長が勝ったのか。ここには、のし上がろうとする者へのたくさんの示唆が含まれている。にもかかわらず、そこを掘り下げ分析しているメディアにいまだ私は出会えない。維新の会が地元で負けた。国政への力の失速は否めない--といった言説を並べ、今後が見ものだ、とフツーに片づけようとしている。

 こらメディア。取材が足らん。議員相手に取材し、数字やデータばかりで咀嚼しようとするから無難な分析しかできていない。

 橋下徹氏が敗因として語った「争点の設定の仕方を誤った」。その“設定”とは何か。「都構想実現には住民投票がある、という話を前半戦にしていなかった」と会見で言っていたが、ちょっと言わせていただきたい。それは違う。

 「堺はひとつ。堺をなくすな」が現市長側の唯一のキャッチコピー。それに対し、橋下氏の演説は「堺市はなくならない。“堺市なくなる詐欺”だ」ほか、「五輪を呼ぼう。しかし、今の堺市じゃ無理」「大阪市は景気を取り戻しつつある。だが、堺市は完全に取り残されている」「都構想は最後は住民投票で決まる。まず試食を」……。

 それで市民を説得できると本気で思ったのか。

 どうしたのだ、橋下氏。保守の反発を前に時代の寵児として躍進してみせた嗅覚、視覚が鈍ったとしか思えない戦略と分析だ。私はそっちのほうが今回の市長選に負けたことより深刻さを感じる。

 今回の市長選。まず、そんじょそこらの市長選とはワケが違う。何が違うかを説明してみる。

堺は普通の市ではない

 堺市は2006年に政令指定都市になった。府や県レベルの財源がある市だ。もっと具体的に言うと、宝くじの約20億円が堺市の財源として確保できている。“カネのある市”だ。だから維新の都構想実現に堺市が必要だった。

 だがこの政令指定都市への道のりは、「なりたいです」「はーい」といってなれるものではない。堺市は1993年から、13年間かけてあらゆるハードルを越え政令指定都市に自力でたどり着いたという事実。これは奇跡といってもいい。

 関西圏の読者ならお分かりだろう。市が一致団結して10年を超える戦いができるか。吹田市にできるか。門真市にできるか。枚方市にできるかっちゅーことだ。何が言いたいかというと、つまり、堺市には“根性がある”ということを言いたい。

 そんじょそこらの普通の市ではない。

「遙なるコンシェルジュ「男の悩み 女の嘆き」」のバックナンバー

一覧

「橋下氏、急ぎすぎだ。それが敗因だ」の著者

遙 洋子

遙 洋子(はるか・ようこ)

タレント・エッセイスト

関西を中心にタレント活動を行う。東京大学大学院の上野千鶴子ゼミでフェミニズム・社会学を学び、『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』を執筆。これを機に、女性の視点で社会を読み解く記事執筆、講演などを行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

「絶対これしかありません」というプランが出てきたら、通しません。

鈴木 純 帝人社長