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「模倣品天国」、被害は10兆円!?

中国に放置するメリットはあるか

2013年11月1日(金)

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 中国の街を歩いていると麻痺するが、やはり多くの模倣品・海賊版が出回っている。以下のような商品が浙江省の卸売市場にも普通に置いてあるが、どう考えても正規品である可能性は低い。

 映画は動画サイトで見ることが一般的になってきたので、ニセDVDの店はかなり減った印象がある。今でも少し田舎に行くと出店のようなニューススタンドがあって、日本の漫画が売られていたりする。正規品もあるだろうが、ほとんどが海賊版だろう。

 果たして模倣品や海賊版の流通規模はどの程度か。

模倣品、流通規模は2500億ドル

 OECD(経済協力開発機構)の推計では、2007年時点の模倣品・海賊版の貿易額は2500億ドル(24兆円)に上る。言うまでもなく多くが中国産だ。JETRO(日本貿易振興機構)の服部正明・知的財産アドバイザーは「一般に模倣品の7~8割が中国で作られているといわれる」とする。中国で生産され、それが世界にばらかまれている訳だ。

 ちなみに2500億ドルは、あくまで貿易額に過ぎない。国内流通分を含めると、模倣品の「市場規模」は一段と広がる。中国のように巨大な市場を抱えていれば、なおさらだ。

 冒頭の玩具は別として、どんなモノが模倣被害を受けているのか。服部氏の資料には、アニメのキャラクターを模したスリッパや化粧品、ペットボトルの飲料、ねりわさび、醤油、昆布(北海道産と偽装している)、電動工具やミシン、リチウムイオン電池、農薬、工業用テープ、温度ヒューズ、果ては歯科用ドリルなど、ありとあらゆるものがコピーされている。

 被害額は、はっきり分からない。特許庁が2004年の中国における売上ベースの被害額を9兆3474億円と推計しているが、その後は更新をしていない。OECDの推計では貿易額は増加基調が続いており(これは世界経済が伸びているのだから当然とも言える)、一方で模倣品対策が劇的に功を奏しているとも考えられないので、乱暴ではあるが一口に言って10兆円規模としても大きくは間違っていないだろう。

 世界的な傾向でもあるが、B to C(企業対個人)、C to C(個人対個人)のネット取引が普及することで被害が増えている。中国では淘宝(タオバオ)が市場をほぼ独占しているほか、グループの支付宝(アリペイ、中国版のペイパル)が決済代行で大きなシェアを握っている。この結果、決済トラブルは減少傾向にはあるが、古典的とも言える模倣被害が逆に増えているのだ。

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「「模倣品天国」、被害は10兆円!?」の著者

張 勇祥

張 勇祥(ちょう・ゆうしょう)

日経ビジネス記者

2012年から日経ビジネスの記者。転々と部署を異動してきた器用貧乏。それでも、何とか中国経済はモノにしたいと願う中年記者。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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