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年金給付1%削減で特養入所待ちは解決できる

質の高い「地域包括ケア・シティ」の構築を

2013年11月15日(金)

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 2013年10月1日、安倍晋三首相が政治決断し、予定通り2014年4月に消費税を増税(税率5%→8%)することを決めた。これを受け、秋の臨時国会(2013年10月15日~12月6日)で、社会保障・税一体改革において増税と対となる「社会保障改革プログラム法案」の審議が始まっている。

 その中で重要な試みの1つとなっているのが、「地域包括ケア・システム」の推進である。「地域包括ケア・システム」とは、団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に、重度の要介護状態となっても住み慣れた自宅や地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう、「医療」「介護」「予防」「生活支援」「住まい」の5つのサービスを一体的にして提供する枠組みをいう。

 地域包括ケア・システムの推進で重要となるのは、4つのサービス(医療・介護・予防・生活支援)を迅速かつ定期的に提供する「体制」と、「空間」(=住まい)のあり方である。前者の「体制」は後者の「空間」に依存する。このため、上記の5つのサービスのうち最も重要なのは「空間」(=住まい)である。地域包括ケア・システムでは、概ね 30分以内に(自動車などで)駆けつけられる圏域を「単位」として想定している。

 30分内圏域は、都市の人口や面積などの条件で異なるものの、相当に広いエリアとなる地域が多いことが予想される。迅速かつ定期的なサービス提供がかなりの困難を伴うものであることは明らかである。

 政府も同様の問題意識を持っている。例えば国交省が2013年7月に公表した「都市再構築戦略検討委員会・中間とりまとめ」には、以下の旨の記述がある。「地域包括ケアとの連携については、以下のようなまちの姿を目標とする。(1) 増加する高齢者に対して、今後ニーズが高まる在宅型の医療・介護サービスが適切に提供される。(2) サービス拠点がまちの中に適切に配置されることで、地域包括ケア・システムが効率的・効果的に機能する」。

 すなわち、迅速かつ定期的なサービスを提供するには、「体制」と「空間」が一体的かつ緊密な形であることが望ましい。「規模の経済」を働かせるためにも、サービスを提供する「空間」(=住まい)はできる限り一定エリアに集約する必要がある。

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「年金給付1%削減で特養入所待ちは解決できる」の著者

小黒 一正

小黒 一正(おぐろ・かずまさ)

法政大学経済学部教授

1974年生まれ。京都大学理学部卒業、一橋大学大学院経済学研究科博士課程修了(経済学博士)。大蔵省(現財務省)入省後、財務省財務総合政策研究所主任研究官、一橋大学経済研究所准教授などを経て、2015年4月から現職。専門は公共経済学。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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