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「走るために寄付する」は悪か?

東京マラソン、「チャリティー枠」に見る日本の寄付文化

2013年11月22日(金)

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 来年の大会で8回目を迎える東京マラソン。10万円以上の寄付を申し込むことで参加できる「チャリティーランナー」の募集が、11月15日に締め切られた。

 用意された3000の枠のうち、申し込み総数は2500人超。定員には達しなかったものの、多くのランナーがチャリティーランナーとして申し込んだ。では、寄付に積極的な人が少ないと言われる日本でも、寄付文化は定着しつつあるのだろうか。

「高額ランナー」と揶揄する声も

東京マラソン財団のマーケティング本部調査・研究部部長、浦久保和哉氏

 そもそもチャリティーランナーは、「東京マラソン2011」から導入されたチャリティー制度。10万円以上の寄付をすれば、チャリティー活動をアピールする目的でマラソンに参加できる。2011年の大会は1000人の枠に707人が参加。2012年の大会は枠を3000人に増やし、1743人がチャリティーランナーに申し込んだ。

 さらに、2012年10月からは、「チャリティ・サポートシステム【Run with Heart】」を導入。ファンドレイザーと呼ばれる寄付を集める登録者が、サポーターとなる家族や友人、知人に寄付への協力を呼び掛ける仕組みで、寄付金総額が10万円以上に達すればチャリティーランナーとして参加できる。

 加えて、法人申し込みも導入。寄付金控除の仕組みなども整えることで、寄付金の受け入れ体制を強化している。その結果、2013年の大会ではチャリティーランナーは2000人を突破。次回2014年の大会は2500人以上が申し込んだ。チャリティーランナー以外からの寄付も含めた寄付金総額は、2011年の大会で7325万円。2012年の大会では1億8197万円に増え、2013年の大会も2億2554万円と順調に伸びてきている。

 ただ、チャリティーランナーをはじめとしたチャリティーランの文化は、「まだ定着しているとは言えない」と東京マラソンを主催する東京マラソン財団のマーケティング本部調査・研究部部長、浦久保和哉氏は語る。

 チャリティーランナー制度を開始した2011年の大会では、チャリティーランナーの申し込み開始が一般申し込みの2次抽選発表後になったため、「抽選に漏れたからお金を払ってでも走りたい」という理由で応募した人が少なくなかったと考えられる。

 チャリティーランナーの申し込みが急激に増えた2012年の大会も、2次抽選の結果発表後まで申し込み期間が継続していたため、「『走りたいから寄付する』という認識が広がってしまったのではないか」と浦久保氏は振り返る。一般ランナーの中からは、チャリティーランナーを「高額ランナー」と揶揄する声もいまだに漏れ聞こえる。

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「「走るために寄付する」は悪か?」の著者

森岡 大地

森岡 大地(もりおか・たいち)

日経トレンディ記者

2006年、日経トレンディ記者、2013年、日経ビジネス記者、2014年に日経トレンディ記者。“イクメン”を目指し、仕事との両立に奮闘中。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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名和 利男 サイバーディフェンス研究所上級分析官