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なぜ、英国の電力価格は10年で2倍に上昇したのか

世界が手本とした「電力市場改革」の教訓

2013年11月27日(水)

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 先月中旬、私の手元に1通の手紙が届いた。差出人は、ブリティッシュ・ガス。英国最大のガス・電力会社だ。そこに書かれている内容を見て、驚いた。何しろ、ガス料金が8.6%、電力料金が10%も引き上げられるというからだ。値上げの時期は、11月23日、つまり先週の土曜。本格的に寒くなる前の、絶妙なタイミングである。

 英国ではこのところ、毎年のようにエネルギー料金の値上げが続いている。長らくデフレだった日本とは異なり、英国では常に数%のインフレがあるので、私も値上げには慣れている。それでも、10%程度の値上げには、「またか」と怒りがこみ上げてきた。

過去10年で電力価格は2倍以上に

 「ビッグシックス」と呼ばれる英エネルギー大手6社のうち、ブリティッシュ・ガスを含む5社は既にガス・電力料金の値上げを発表しており、その平均値は8.2%。値上げ幅は、インフレ率の3倍以上にもなる。ビッグ・シックスは昨年も6~11%の値上げを実施している。下の図を見ていただきたい。2005年を100として、電力価格の上昇を指数化したものだ。昨年までに1.7倍。2000年と比較すると2倍以上に高騰している。

英国の電力価格指数(2005年=100)
出所:英統計局

 国民の怒りの声を受けて、国会はビッグ・シックスのトップを呼んで、「カルテルのように振る舞っている」と批判した。それほど、今、英国ではエネルギー価格の上昇が政治問題となっている。ちなみに、ビッグシックスの中で純粋な英国企業はブリティッシュ・ガスとSSEのみで、ほかはフランス、ドイツ、スペインの企業に所有されている。

コメント27件コメント/レビュー

「自由化で値下がり(かつ持続可能な方向へスライド)するための政策が必要という趣旨ですよね。」それこそ規制であり、自由化に反する行為。自由化がいい方向に向かうように政府が規制すると言うのは、自由化したいのか、したくないのか?(2013/12/06)

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「なぜ、英国の電力価格は10年で2倍に上昇したのか」の著者

スカーレット

スカーレット(ろーら・すかーれっと)

ロンドン支局 記者

英シェフィールド大学で日本語を専攻。2010年に英国王立芸術大学(RCA)に進学し、日本のデザインと消費文化の研究に従事する。2012年から日経ビジネス・ロンドン支局記者

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

「自由化で値下がり(かつ持続可能な方向へスライド)するための政策が必要という趣旨ですよね。」それこそ規制であり、自由化に反する行為。自由化がいい方向に向かうように政府が規制すると言うのは、自由化したいのか、したくないのか?(2013/12/06)

通信の自由化と電力のインフラは訳が違う。ある意味有るか無いかしかないデジタル思考になってるな。日本の正確で遅延の少ない鉄道と海外の鉄道。単価が安ければ後者が良いとは必ずしも言えない。通信とは求められる信頼性が随分違うと思いますよ。電力単価は安いけれど、たびたび停電するは、電圧変動が酷く使用機器に悪影響を与えるとかあれば、安いのは仕方が無いといえるのか?(2013/12/05)

企業は競争相手を潰してでも自社の利益が最大化される様に常に努力している。自由化により激しい価格競争を経て、親日からのある企業が生き残る。結果として競争相手が減ると、次は利益率を最大限上げる様に動く。製品なりサービスは可能な限り他社よりも安く手に入れ、売値は可能な限り高く設定する。今、世の中に存在する「利益度外視の安売り」をやっている会社があるとすれば、それは「ナンバーワン」になる為である。ナンバーワンになってからも極端に低い利益で経営を続けているとすると、それはナンバー2以下との競争力の違いを決定的なものにする為の努力であると言える。寡占体制が確立したら、次は間違いなく「高利益」で株価を上昇させ、株主に報いるのが経営者の役割なのだから。この記事の内容だけで英国電力市場で何が起きているのか、全てを知る事は出来ないが、自由経済の原則に従って変遷してきただけの事だと思う。市場の競争を維持し続ける為には、世界中で共通の「独占禁止法」を締結し、寡占状態に有る企業には会社分割等を強いる仕組みを作り上げなければ実現は難しいだろう。(2013/12/05)

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三品 和広 神戸大学教授