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中国が空でも国際法違反

日本はこの機会を国際世論に訴えるチャンスに

2013年12月5日(木)

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 中国が11月23日、尖閣諸島を含む東シナ海の一部海域の上空に防空識別圏を設定した。この空域で中国国防部の指令に従わない航空機は、撃ち落とされる危険がある。日本はどう対応するべきか。国際法に詳しい安保公人・拓殖大学教授に聞いた。

(聞き手は 森 永輔)

安保公人(あぼ・きみと)
拓殖大学政経学部教授。アメリカン大学ワシントン法科大学院国際法学研究課程卒業。海上自衛隊(海将補)、内閣官房外政審議室海洋法制担当官、国際人道法国内委員会委員などを経て、現職。(撮影:陶山勉)

中国が11月23日、東シナ海の一部海域の上空に防空識別圏を設定しました。この海域は尖閣諸島を含んでいます。また日本が既に設定している防空識別圏の一部と重なっており、日本にとって無視できないものになっています。

安保:中国が今回設定したのは実は、日本や韓国などが設定している防空識別圏とは似て非なるものです。

え、防空識別圏ではないのですか? 

安保:中国は「防空識別区」という名称の区域を設定しました。これは他国の防空識別圏とは大きな違いがあります。それどころか国際法に違反するものです。

それは、どういうことなのでしょう。

安保:中国は防空識別区を領空の外の国際空域に設定しました。国際空域では、国際法上、すべての国のすべての航空機に飛行の自由が認めらています。しかし中国は、防空識別区を飛行する外国機に対し中国国防部の指令に従う義務を一方的に課し、また、識別に協力しない場合と国防部の指令に従わない場合に、「中国の武装部隊は防御のための緊急措置をとる」としています。

 これは、国際空域で飛行の自由が認められている航空機に対し、中国軍が撃墜を含む強制措置を取る場合があることを意味します。領空侵犯をしているのではなく、敵対行為をしているわけでもない航空機が撃ち落されるかもしれないのです。これは明らかに国際法違反を構成します。

 また、中国軍用機が何らかの措置を実施するために日本の尖閣諸島の領空に侵入する場合には、国際違法行為を構成し、また主権侵害となります。

 日本の防空識別圏は、領空と国際空域に設定されています。国際空域では、文字どおり識別に努め、領空を侵犯する恐れのある外国軍用機や国籍不明機に対し領空に近接しないように注意喚起をします。国際空域で強制措置は実施しません。

 もちろん領空を侵犯した外国軍用機には退去を命じ、警告射撃を実施する場合もあります。慣習国際法上は、領空侵犯した軍用機に対する実力行使も認められています。しかし、こうした強制措置は、あくまで領空を侵犯した場合に取られるものです。

国際ルールを独自解釈する中国

中国は「防空識別区」を領空の延長のようにみなしているようですね。中国は資源などについてのみ権利が及ぶ排他的経済水域(EEZ)も中国が支配する海のように扱っています。同様の動きと見てよいのでしょうか。

安保:ええ、そう考えてよいでしょう。

 中国は、国連海洋法会議が開かれていた1976年に、EEZでは外国の軍事活動に対するコントロール権があるとの特異な主張をしました。

 2001年にはEP-3事件が生じました。米海軍の電子戦データ収集機EP-3が、南シナ海において中国がEEZと主張する海域の上空を飛行していた時に、中国戦闘機のインターセプトを受けました。空中接触による損傷のため中国の海南島に緊急着陸をして中国当局に抑留されました。

コメント6件コメント/レビュー

権益の拡大は習政権だけの利益では無いはずですので、権利の行使が数十年先になっても、識別圏と言う名の権益拡大は撤回しないでしょう。人民同士が友好を深めても彼の国の人民は国に影響力がありませんから、さてどうなりますか・・・?中華帝国に共存共栄の理念は無いでしょうし、日本が侵略的残虐な民だったこともありませんな。やられたからの反攻としてや、自由な貿易を認めないことが原因だったのですから。大虐殺もでっち上げですし。今でも平気で嘘をつきますよね?日本は核心的利益と称して侵略的残虐をし続けているお国とは違いまんねん。(2013/12/09)

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「中国が空でも国際法違反」の著者

森 永輔

森 永輔(もり・えいすけ)

日経ビジネス副編集長

早稲田大学を卒業し、日経BP社に入社。コンピュータ雑誌で記者を務める。2008年から米国に留学し安全保障を学ぶ。国際政策の修士。帰国後、日経ビジネス副編集長。外交と安全保障の分野をカバー。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

権益の拡大は習政権だけの利益では無いはずですので、権利の行使が数十年先になっても、識別圏と言う名の権益拡大は撤回しないでしょう。人民同士が友好を深めても彼の国の人民は国に影響力がありませんから、さてどうなりますか・・・?中華帝国に共存共栄の理念は無いでしょうし、日本が侵略的残虐な民だったこともありませんな。やられたからの反攻としてや、自由な貿易を認めないことが原因だったのですから。大虐殺もでっち上げですし。今でも平気で嘘をつきますよね?日本は核心的利益と称して侵略的残虐をし続けているお国とは違いまんねん。(2013/12/09)

反日・反中が9割という中での今回の識別圏の宣言である。日本も随分甘く見られたものでこうして徐々に中国の権益を拡大させようとしている。その目指すところは何か明確にはできないところが残念である。日本は中国の苛めにあっていると思いたくなる。日本はこれを無視する事ぐらいしかできない歯がゆい情勢のようだ。しかしここでやたらに反中と唱えても意味がない。対立が増すばかりである。逆に人民同士が友好を深める道を探るしかない。日本人はかってのような侵略的残虐な民族ではない。共存共栄こそが両国にとっても世界全体にとっても残された唯一の道であることを相互に理解しあうことこそが解決への道であると思う。戦略的互恵関係という言葉ではこの辺のところは伝わらないだろう。安倍首相の歴史認識に関する発言はこの点で特にふさわしくなかったようだ。(2013/12/05)

レーダー照射と同じで中国にシビリアンコントロールが機能してないことを全世界に晒した醜態だと思います。中国空軍が、駄々っ子の子供のガキ。それだけです。今のところ、自衛隊もアメリカ軍も満点。否120点の対応をしています。フィリピン台風被害の援助をオスプレイ込みで行いながら、中国を適当にあしらう能力があることが、ここ1ヶ月で分かりましたから。中国は病院船しか出す余裕が無いようで。(2013/12/05)

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