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サントリー、シェア逆転の舞台裏(動画あり)

ビール、天然水…「絶好調」の謎を解く

2014年1月14日(火)

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 「万年、最下位」と言われたビール事業で、ザ・プレミアム・モルツがシェア3位に躍進した。好調な「天然水」や「第3のビール」を支えているのが、工場で使う地下水を守る活動。環境部が3人で始めた「山の再生」は、今やグループ数千人を巻き込む「企業の中核」に位置づけられようとしている。

 ノコギリを引くたびに杉の木の粉が空中に舞い上がり、やがて頭上に降り注いでくる。顔をわずかに逸らしながら、それでも腕を前後に動かし続ける。

 サントリー食品インターナショナルのブランド戦略部部長、沖中直人はしたたる汗を拭った。彼はミネラルウオーター「天然水」の担当になってから、幾度となく山に足を向け、こうした作業を繰り返してきた。

 暗い森に分け入り、太陽を遮る枝を落とす。すると荒れた山肌に光が差し込む。草が輝き、虫が動き出す。その時、土壌が回復していく実感を覚える。

 彼が立つ山の麓には、天然水の工場がある。地下水をくみ上げて商品を作っているが、その事業を可能にしているのは、20年前に山間地に降り注いだ雨水だ。だが、日本の山は長年放置されたため、針葉樹が肩を寄せるように密集し、光が遮られ、土壌が痩せていっている。そこに大雨が降ると、土壌は耐えきれず、時に土砂崩れを起こす。

 それは、土壌が雨水を受け止めきれなくなったことを意味する。20年後、天然水は枯れてしまうかもしれない。

水がブランドに変わる時

 天然水の森を守る──。

 環境部(現エコ戦略部)の2人が、自社工場の水源地を「天然水の森」として、保護活動を始めたのは2003年のことだった。

 当初、沖中は疑念を抱いていた。

 「あいつら、会社のカネを使って山歩きかよ」

 その見方が一転した。緑茶「伊右衛門」をヒットさせた沖中は、2012年4月に天然水の担当部長に抜擢される。そして商品の源流となる山を巡ることになる。白州(山梨県)、奥大山(鳥取県)、そして阿蘇(熊本県)。全3工場から戻ってきた時、沖中は確信していた。

 「水はコモディティーではない。ブランドとして磨きをかけられる」

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「サントリー、シェア逆転の舞台裏(動画あり)」の著者

中 尚子

中 尚子(なか・しょうこ)

日経ビジネス記者

日本経済新聞入社後、証券部で食品やガラス、タイヤ、日用品などを担当。財務や法務、株式市場について取材してきた。2013年4月から日経ビジネス記者に。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師