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名護での敗北が安倍政権の支持率低下の引き金に

普天間飛行場の移設は我慢比べ

2014年1月22日(水)

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 沖縄県名護市長選で、米軍普天間飛行場の辺野古への移設に反対する稲嶺進市長が再選を果たした。

 同氏は「辺野古の埋め立てを前提とする手続き、協議に関してはすべてお断りする」 との姿勢を強める。

 日本の安全保障はどうなるのか。日米関係の専門家、川上高司・拓殖大学教授に聞いた。

(聞き手は日経ビジネス 森 永輔)

川上 高司(かわかみ・たかし)氏
拓殖大学教授
1955年熊本県生まれ。拓殖大学教授。大阪大学博士(国際公共政策)。フレッチャースクール外交政策研究所研究員、世界平和研究所研究員、防衛庁防衛研究所主任研究官、北陸大学法学部教授などを経て現職。この間、ジョージタウン大学大学院留学。(写真:大槻純一)

1月19日に沖縄県名護市で市長選が行われ、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の名護市辺野古への移設に反対する稲嶺進市長が再選を果たしました。これは今後、日本の内政や安全保障政策にどのような影響をもたらすでしょう。

川上:まず、安倍政権の支持率を低下させる引き金になる可能性があると考えています。安倍政権は、辺野古の埋め立てをこれまで通り進めていく方針を表明しています。そうすると、名護市長選で勝利した勢いを駆って、反対する人々が様々な抵抗を試みるでしょう。座り込み運動はもちろん、埋立地周辺の海に飛び込む人が現れるかもしれません。けが人や死者が出ることも考えられます。こうした中で計画を進めると、国民に「強引」という印象を与えます。


公明との連立解消も視野に

 次に自民党と公明党の連立にネガティブな影響を残す可能性があるでしょう。公明党は今回、「自主投票」という沖縄県本部の方針を容認しました。公明党が持つ票の大半が稲嶺氏に投じられました。

 問題はこれが沖縄に特有の現象なのかどうかです。安倍政権は今後、憲法の改正や集団的自衛権に関する解釈の変更など、安全保障政策の根幹を変える政策を進める予定です。その中で、今回と同様に、公明党が自民党と異なる路線を取ることが考えられます。そうなれば、連立政権が分裂することにつながりかねません。

 沖縄政界でも辺野古への移設に反対する声が高まるでしょう。今年は名護市議会議員選挙が予定されています。現在は移設反対派が2議席多く持っています。今回の名護市長選の結果から考えて、推進派がこれを逆転するのは難しいでしょう。

 11月には沖縄県知事選挙があります。仲井真弘多知事が再選を目指すとしても、今回の名護市長選の結果がマイナスの影響を及ぼす可能性が大きい。仮に移設反対派の知事が当選した場合、移設が進めづらくなることは避けられません。いったん承認した埋め立てを撤回することまではしないでしょうが。

コメント10件コメント/レビュー

私は前政権の「少なくとも県外」が敗因と思います。基地が来ると思っていて準備をしていた人々は、もう待ちきれず去った後でしょうから。残っているのは基地利権とあまり関係ない人たちばかりでしょう。(2014/01/22)

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「名護での敗北が安倍政権の支持率低下の引き金に」の著者

森 永輔

森 永輔(もり・えいすけ)

日経ビジネス副編集長

早稲田大学を卒業し、日経BP社に入社。コンピュータ雑誌で記者を務める。2008年から米国に留学し安全保障を学ぶ。国際政策の修士。帰国後、日経ビジネス副編集長。外交と安全保障の分野をカバー。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

私は前政権の「少なくとも県外」が敗因と思います。基地が来ると思っていて準備をしていた人々は、もう待ちきれず去った後でしょうから。残っているのは基地利権とあまり関係ない人たちばかりでしょう。(2014/01/22)

「普天間」の「辺野古」移設の戦略的価値は、米軍の軍事機能が高まることと理解している。特に、米軍サイドから見ると、基地が市街地から離れ、市街地が絡む事故は減少するだろうから、用兵上の利便性が向上するはずである。このことが包含する外交・軍事的な意味は極めて大きい。もちろん、それとは別のものとして、沖縄県の現地の感情は尊重しなければならないものではあるが、中央メディアは、野次馬的・傍観者的姿勢ではなく、日本の将来の形について、どう希望しているかを「明示」した上で、中長期の時間スパンを配慮に入れた報道を心掛けてほしいものである。(2014/01/22)

公明党は分裂含みなんでしょうかね。困ったものです。市の承認と関係なく埋め立て工事は進めることが可能で、もしも出来ないと言いたいなら長大橋や崖の下の埋め立てなんか不可能だなんて言うのでしょうか。メガフロートなり借りてくれば済むはなしだし、建築の知識もなしに断言するところが高度の専門家のたこつぼ意見です。(2014/01/22)

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