• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

楽天の提案を蹴ったソニーの電子書籍事業の未来は?

ソニーは北米以外の電子書籍事業の継続を選択

2014年2月18日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 「米国のデジタルリーディング事業部の売却、もしくは提携の道はないだろうか」。

 2013年4月、楽天子会社のKobo(コボ)のもとに、ソニーから1本の連絡が入った。2006年に米国の電子書籍市場に参入したソニー。だが、端末からの利益を追わない米アマゾン・ドット・コムの電子書籍サービス「Kindle(キンドル)」に押され、存在感を示せずにもがいていた。

 この申し出に対し、喜びを抑えきれなかったのが楽天だ。同社は2012年1月、3億1500万ドル(当時の日本円換算で約236億円)でカナダのコボを完全子会社化し、アマゾン対抗勢力の一角に育てようと事業拡大を早めていた。

米アマゾン・ドット・コムの電子書籍サービス「Kindle(キンドル)」の最有力対抗馬にKobo(コボ)を育てたかった楽天の描いたストーリー通りに事が進み始めた(写真:古立 康三)

 「出版は文化や教育の中核。それを米国の一企業にコントロールされるのを嫌がる国、出版業界がある。当て馬戦略と言われればそうかもしれない」。楽天の三木谷浩史会長兼社長は2012年1月の日経ビジネスの取材に対し、こう応えている。アマゾン対抗勢力が力尽きてコボに集まってくれば、まさに描いていたシナリオ通りの展開だ。

 楽天はこの提案に対し、当然のごとく身を乗り出した。急ぎ社内で検討を重ねた楽天は、ソニーに対し、逆提案する。「北米事業だけでは弊社としても魅力が薄い。日本や欧州も含めて買収させてもらえないだろうか」。だが、このとき、ソニー社内は意見が真っ二つに分かれていた。野口不二夫事業部長率いるデジタルリーディング事業部は日本での事業継続にこだわり、ビジネスディベロップメント部門は北米だけでなくグローバルの電子書籍事業すべての売却を望んでいた。

ソニー、北米市場のみ撤退の決断

日本では2013年10月4日に発売した最新機種「PRS-T3S」を米国では発売せず、端末事業からの撤退は明らかになっていた

 2013年7月。野口事業部長を含むソニーの担当者たちはコボが本社を構えるカナダのトロントに飛んだ。楽天はここでもグローバルすべての電子書籍事業の売却を打診するも、ソニー経営陣が出した結論は「とにかく北米からの撤退をまず進めろ」というものだった。ソニーは9月に前モデルから大幅に軽量化を実現した電子書籍専用端末「Reader(リーダー)」を発表したが、北米市場への投入を見送り、楽天も今後の買収・提携を見越して北米事業のみに限定した取り引きを飲むことにした。

コメント0

「ニュースを斬る」のバックナンバー

一覧

「楽天の提案を蹴ったソニーの電子書籍事業の未来は?」の著者

原 隆

原 隆(はら・たかし)

日経コンピュータ記者

宮崎県出身。お酒が好きです。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

機械を売るんじゃなくて、電気が欲しい方に電気が起きる装置をソフトも含めて売るビジネスをしていこうと。

田中 孝雄 三井造船社長