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フラット35「頭金ゼロ」真の狙い

2014年2月24日(月)

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 住宅金融支援機構は24日、民間金融機関と提携して提供している長期固定金利型の住宅ローン「フラット35」の融資上限率を撤廃した。これまで住宅購入額の9割を上限としていたが、全額を融資することが可能になった。貸し倒れのリスクを考慮して、金利は通常より0.4%程度上乗せされるが、住宅購入の敷居が低くなった。

 表向きの狙いは4月の消費増税後の景気落ち込みを回避することにある。頭金のない個人の住宅購入を促せば、住宅販売の裾野を広げられる。購入層を広げることで、駆け込み需要の後に訪れる反動を抑えられるという意図がある。 

 住宅金融支援機構は政府が全額出資する独立行政法人だ。それだけにフラット35は政府の政策に応じて優遇措置が講じられることが多い。過去にもリーマンショック後の経済対策として2009年6月から2012年3月まで全額融資が認められていたほか、2012年10月まで貸出金利の引き下げを行った経緯もある。

 今回の措置も、景気落ち込みを避けたい政府の思惑が働いたと見ることはできる。だが、本当の狙いは「住宅ローンのシェアを民間金融機関から奪回することだ」と業界関係者はささやき合う。

 足元では増税前の住宅購入のピークはひとまず落ち着いている。政府は2013年9月までに購入の契約を済ませれば、引き渡しが2014年4月以降であっても税率を5%に据え置く措置を講じた。これによって、注文住宅や4月以降に完成する新築マンションの契約などについては駆け込み需要が一巡している。

 だが、不動産経済研究所の調べによれば、1月末時点で首都圏ですぐに引き渡しができるマンション在庫数は4467戸。建売り住宅も863戸残っている。従って3月までにもう一度駆け込み需要が起こる可能性は高い。

 歴史的な低金利で住宅ローンの適用金利が低いことも購入に追い風だ。フラット35の適用金利も10カ月連続で過去最低を更新しており、2014年2月発表分は1.79%だった。

 しかし、金利が下がり続けているにも関わらず、2013年のフラット35の申請件数は前年比で約19%減った。2012年まで続いていた金利優遇幅の圧縮で契約が減少したという事情もある。

 日銀の量的・質的金融緩和が長期化するとの見方から、住宅購入者の間で金利先高観が芽生える状況にはない。フラット35の金利が史上最低であっても、全期間固定の住宅ローンの魅力は相対的に小さくなっているのが現状だ。「契約件数全体に占めるフラット35の利用者の割合は2割前後」(住宅金融支援機構)にとどまるという。

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「フラット35「頭金ゼロ」真の狙い」の著者

武田 安恵

武田 安恵(たけだ・やすえ)

日経ビジネス記者

大学院卒業後、2006年日経ホーム出版(2008年に日経BPと合併)に入社。日経マネー編集部を経て、2011年より日経ビジネス編集部。主な担当分野はマクロ経済、金融、マーケット。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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