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内閣改造前に疲れ果て燃え尽きる閣僚たち

世界で最も無駄が多い?!日本の国会審議を変えよ

2014年4月2日(水)

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3000回超える答弁で歯が壊れる大臣

 「内閣改造で私が内閣を去ると噂されているが、本気で辞めさせてほしい。大臣に指名された時は、野党から与党に復帰したばかりだったし、やりたい政策を久しぶりに思い切りやろうと張り切った。だが国会が始まって、現実に引き戻された。委員会に忙殺される今の大臣職なら1年以上はもたない。こんなことを言ってはチャンスを与えてくれた総理に申し訳ないが、本音では早く辞めたい。地元に帰ることができないどころか、家族にも会えない」と漏らしてくれたのは親しい某閣僚。

 国会審議を簡素化する国会改革は急務だと思う。先ごろ複数の閣僚とある案件について懇談した。皆がかなり疲弊していた。大臣に就任してから今までに3000回答弁して、ストレスのために歯を1本つぶした閣僚もいる。親しい議員も国会に忙殺されておりゆっくり話すこともできない。ここらで国会での審議のあり方を見直すべきだ。そうでないと政治家が国のかじを取ることができなくなってしまうと思う。

 国会審議は、“無駄が多すぎる会議”だ。結論が既に出ていることについて、「時間を費やし議論を尽くした」という伝統芸能のような証拠を残すためだけに、膨大なコスト――1人当たり4億円ほどの国費と、議員の相当な時間――を投入している。ビジネスパーソンの皆さんが日々の業務の中で「最悪に無駄だ」と感じている、“結論が出ているのに、議論のアリバイ作りのためにやる会議”と同じと言えるだろう。

 会議を開いても、そこでのやりとりから、国益にとって建設的なものが生まれることはほとんどない。もちろん、皆無ではない。ある法案や予算の審議中にスキャンダルを含めて大きな事件や事故が起きて、国益に沿うものに変わることもある。メディアの報道が過熱し、それに敏感な政治家たちが法案や予算の内容をその事件・事故の善後策として適当なものに変えることもあるからだ。また、野党や与党内野党に属す、真面目に国益を追求している優秀な議員による追及を受けて、法案や予算の一部が変わったりすることもある。これらは確かに、国会が開かれているからこその出来事である。

アリバイ作り、見せ場作りに成り下がる国会

 ただ、現在の自民公明連立与党のように、与党が両院で安定的な過半数を持っている場合、国会の審議で内容が変わったり、審議が賛否に影響したりすることはほとんどない。法案が国会に提出された時には、与党内審議を既に終えているので、基本的に議論は出尽くしている。与党は賛成で固まっているわけだ。

 与党内審議にも政府内の議論にも参画できない野党の議員にとっては、国会の委員会・本会議が、政府与党を追及する唯一かつ最重要の見せ場となる。だが、えてして、国益の追求より、与党議員や閣僚のスキャンダル追及や自分の選挙区への「頑張っています」アピールになりがちだ。したがって、真面目な与党議員や閣僚にとって、国会での時間浪費はたまったもんではない。現職国会議員に、特に与党議員に匿名でアンケートをとれば、間違いなく圧倒的多数で「無駄な時間」と答えるだろう。

 私は委員会の委員も理事も委員長もやった。特に与党議員としてやったので、本当に国会での会議が嫌で、その時の人生の時間を返してほしいといつも思っていた。結論が決まっているのに、野党のスキャンダル追及や選挙区向けアピールのために、どれだけの政策立案の機会や海外視察の時間が失われたことか…。

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「内閣改造前に疲れ果て燃え尽きる閣僚たち」の著者

田村 耕太郎

田村 耕太郎(たむら・こうたろう)

前参議院議員

早稲田大学卒業、慶応大学大学院修了(MBA取得)、米デューク大学ロースクール修了(証券規制・会社法専攻)(法学修士号取得)、エール大学大学院修了(国際経済学科及び開発経済学科)経済学修士号。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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