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ウクライナ東部への軍事侵攻はない

ロシアの視点で見るウクライナ危機(1)

2014年4月23日(水)

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ウクライナ東部で、親ロシア勢力が反政府的な動きを強めている。「ロシアの特殊部隊が主導している」との見立てが連日、報道される。ロシアはこれを否定する一方で「ウクライナは内戦間際の状態にある」と主張する。真相は何なのか。ウクライナ危機は今後、どの方向に進むのか。ロシア問題の専門家、畔蒜泰助・東京財団研究員 兼 政策プロデューサーに聞いた。

(聞き手は森 永輔)

ウクライナ東部の主要都市で親ロシア勢力が行政施設などを占拠。一部では「共和国」の創設を宣言する動きも出ています。これはロシア軍の特殊部隊が主導していると見てよいのでしょうか。

畔蒜:ウクライナ暫定政権はそのような主張を繰り返し行っており、米国務省なども同様の見解に立っています。しかし、最近は、異なる見方が報道されるようになりました。例えば米テレビ局の一部は「ロシアの特殊部隊が主導している影はない」と報じています。EUのインテリジェンス機関の高官も「ロシア軍はこの件に何も関係がない」と発言しています 。もちろんロシアが全く関与していないということはないでしょう。しかし、サポート程度にとどまっていると思います。

東部反政府運動を支援するウクライナ新興財閥

それでは、誰が主導しているのでしょう。

畔蒜 泰助(あびる・たいすけ)
東京財団研究員 兼 政策プロデューサー 専門は米ロを中心としたユーラシア地政学、ロシア国内政治経済、日ロ関係、 原子力を含むロシアのエネルギー戦略。モスクワ国立国際関係大学国際関係学部修士課程修了。国際政治、ロシア国内政治を専門とするジャーナリストとしても活動。(撮影:菊池くらげ)

畔蒜:現在のウクライナ暫定政権は、ウクライナ西部の親欧米勢力の利益しか代表していません。それゆえ東部に住む人々は暫定政権に不信感を抱いています。東部のウクライナ人はロシア語を話します。宗教ではロシア正教の信者が多い。ウクライナ西部に暮らす、ウクライナ語を話すカトリック信者のウクライナ人とは異なります。

 一般的に、ウクライナ東部の親ロシア武装勢力と呼ばれますが、その中にはウクライナ軍の元特殊部隊が含まれている可能性が高いと見ています。ヤヌコビッチ政権時代のウクライナ内務省に属した「ベルクート」と呼ばれる特殊部隊は、暫定政権によって解体されました。なので、彼らも暫定政権に不信感を持っています。ウクライナ東部において武装勢力が施設の占拠を要領よく進めたことが話題になっています。この元特殊部隊が関与していたのであれば、十分納得いく話です。ウクライナ軍は一枚岩ではありません。クリミアのロシア編入を巡って混乱していた時、ロシア側に寝返る兵士がいたのはその表われです。

 東部の親ロシア派や元特殊部隊を資金面で援助していると見られるのが、ウクライナの新興財閥です。彼らは無条件のロシア支持者ではありませんが、自らのビジネスを守るために暫定政権の動きを警戒しています。

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「ウクライナ東部への軍事侵攻はない」の著者

森 永輔

森 永輔(もり・えいすけ)

日経ビジネス副編集長

早稲田大学を卒業し、日経BP社に入社。コンピュータ雑誌で記者を務める。2008年から米国に留学し安全保障を学ぶ。国際政策の修士。帰国後、日経ビジネス副編集長。外交と安全保障の分野をカバー。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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