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悲壮な表情でつんのめる男にバラは似合わない

“魔物”の気配…その先に期待してはいけない

2014年4月25日(金)

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肝心な時に失敗をよくします。自分で思っている以上に緊張してしまうのか…。自己嫌悪です。(20代男性)

 遙から

 「舞台には魔物がいる」とは私の業界でよく聞く言葉だ。例えば、あと数日で千秋楽という時に台詞を忘れてしまったり、カッコよくポーズを決めた途端衣装が裂けたり。「なんで!?」という答えに“魔物”という得体の知れないものを持ってでもこないと納得できない現象が起きる。『オペラ座の怪人』の恋愛悲劇も実は舞台の魔物から着想した名作かもと憶測したりする。魔物的発想はどこの国でもどの舞台でもあるのだと思う。

 しかし、だ。魔物で片づけたい気持ちは分かるが、台詞を忘れるのは「あと数日で楽日だ…」と気が緩み“集中力”が途切れたせいで、あるポーズをとった時に衣装が破れるのは何かしら無理のある布のヒキツレに事前に気付かず放置したせいで起きたともとれる。オペラ座のシャンデリアが落ちる発想も、怪人のせいではなく単に“古かったから”だとしたらあの名作は誕生していない。

金婚式に50本のバラと作文を

 私が経験した魔物がいる。金婚式のパーティイベントに招待された時だ。過去幾度も魔物を経験し、それは準備と想像力で事前に回避できるという考えの私は、綿密に計画を練った。50年を連れ添った夫婦を祝うために、私が準備したものは50本のバラと、そのバラへと意味づける作文だった。マイクでよくある挨拶を試みるより、一般の方がやる作文という、あえて紙を読む行為から私はパーティを盛り上げようと準備した。

 作文の内容には夫婦の歴史を盛り込んだ。そのラストに「だから、50本のバラを」と続き、パーティ会場の最後尾からホテルマンが真紅のバラを持って登場するよう計画を練った。

 感動のお洒落なパーティになる…はずだった。

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「悲壮な表情でつんのめる男にバラは似合わない」の著者

遙 洋子

遙 洋子(はるか・ようこ)

タレント・エッセイスト

関西を中心にタレント活動を行う。東京大学大学院の上野千鶴子ゼミでフェミニズム・社会学を学び、『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』を執筆。これを機に、女性の視点で社会を読み解く記事執筆、講演などを行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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