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三菱ケミ、大陽日酸買収の隠れた狙い

化学大手がすがる医療の幻想

2014年5月20日(火)

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買収を発表する三菱ケミカルホールディングスの小林喜光社長(左)と大陽日酸の田辺信司社長

 「三菱ケミカルホールディングスがどこに向かっていくのかという視点で決めたところが大きい。21世紀の日本が何で食べていくのか。従来の中東から油を持ってきて化学品を作るという時代は終わるだろう」

 約1千億円を投じ、産業ガス国内最大手である大陽日酸の買収を発表した三菱ケミカルホールディングス。小林喜光社長は5月13日に開かれた記者会見で、今回の買収に至る背景についてこう説明した。

 三菱ケミは収益が悪化している主力の汎用石油化学事業のリストラ策を進めてきた。5月上旬には、三菱化学の鹿島事業所(茨城県神栖市)でエチレン生産設備2基のうち1基の停止を断行。従来型の石化事業を縮小する一方で、「グローバル化とイノベーション」という2点を備えた新規事業を育成、新しい収益モデルの構築を急いでいる。

シェールに不可欠な産業ガス

 「売上高5千億円、営業利益200億円程度の企業買収が必要になる」。社内外で繰り返しこう公言していた小林社長。昨年10月には約400億円を支払い、大陽日酸の株式保有率を約15%から約27%に引き上げた。事業構造改革を具現化させる手段として、当初から大陽日酸にターゲットを絞っていたといえる。

 「グローバル化」に関する狙いは明確だ。

 米国で今後採掘が本格化するシェールガス。効率よく採取するには窒素の活用が必要になる。加えてシェールガスを原料にエチレンなどの化学品を生産する際にも、大気との接触を避けるために窒素が使われる。 大陽日酸は米国で窒素を中心とした産業ガスの供給・販売拠点を持っており、今後の飛躍的な収益拡大が期待できる。三菱ケミ自身も米国にシェールガスを活用した工場建設を計画しており、「産業ガス分野で協力関係を築きやすい」(大陽日酸の田辺信司社長)との言葉に偽りはない。

 では「イノベーション」の面ではどうだろうか。

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「三菱ケミ、大陽日酸買収の隠れた狙い」の著者

林 英樹

林 英樹(はやし・えいき)

日経ビジネス記者

大阪生まれ。神戸大学法学部卒業後、全国紙の社会部記者として京都・大阪で事件を取材。2009年末に日本経済新聞社に入り、経済部で中央省庁担当、企業報道部でメディア・ネット、素材・化学業界などを担当。14年3月から日経BP社(日経ビジネス編集部)に出向し、製造業全般を取材している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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