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スマホの青年、ではない。スマホの機能、に問題がある

「検索するから待って」が成長のための冷や汗を奪う

2014年5月23日(金)

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スマホばかりいじっている社員たちに違和感ばかりを覚えます。(50代男性)

 遙から

 スマホがもたらす社会模様の是非論にはあまり発言しないできた。それは否定論者になると時代遅れと自己申告していることになるし、手放し肯定論もまたどこか無理感が否めない世代だ。電車内の若者がほとんどうつむいて操作している光景も「これが時代なのだろう」と俯瞰で眺めてきた。

子供が新幹線ホームから落ちそうになっても気づかない

 新幹線ホームでしゃがんだままスマホに夢中になっている母親のところからヨチヨチ歩きの赤ん坊がホームの端に歩いていき落ちそうになった。その瞬間、ホームで電車が入る案内をしていた職員がマイクをかなぐり捨て、脱兎のごとく赤ん坊をホームの端から引き寄せ、母親の元に帰した直後に電車が入った。間一髪だった。母親はずっとスマホを見ているから自分の子供が落ちそうになった事実も、それを職員が助けてくれた事実も、何も知らないまま「なに?」てな表情で礼も言わずまたスマホに集中した。職員は職員自身もスマホ世代なので「なにをスマホやっとるかっ。子供が死にかけたぞっ」と叱ることもなく、とんでもない危機を助けたことの興奮の持っていき場もなく、鼻から息を吐いて案内マイクを握りに戻った。そんな光景も、「時代だ」と辛抱した。

 私も一度スマホを手にしたが、すぐ問題に気づいた。単純な返信作業でも編集だのなんだの操作の手間がかかりすぎる。両手をとられる。機能性は高いが私には必要のない機能が多く、それよりも右手でパソコンのIDパスワードを打ち込みながら左手で携帯のメールを開けて読み込むほうが二つの仕事ができ、私にはストレスがなかった。

 スマホが便利か、不便か、と問われたら、私の場合、不便だった。だからまたガラケーに戻した。でも、もう時代がスマホだ。もういいかげん合流を余儀なくされる。

 スマホをする若者の是非論をするつもりはない。問題は若者ではない。スマホの操作機能が多すぎて手間がかかりすぎてそこから目を離せない、手も離せない、結果、スマホを見続ける人が誕生したわけで、問題はスマホの機能にある、と私は思っているからだ。

 子供が死にかけたことに気づかない母親も、両手がスマホで奪われなければ片手は子供の手を握れていたはずだ。また、両手を奪われたから荷物を地面に降ろし、しゃがみ、視野が狭くなり、子供の危険に気づかなかった。スマホに夢中の母親が悪いのではない。両手が奪われたことから生じた光景だ。

 だが、これだけ浸透すると新たな問題も登場した。

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「スマホの青年、ではない。スマホの機能、に問題がある」の著者

遙 洋子

遙 洋子(はるか・ようこ)

タレント・エッセイスト

関西を中心にタレント活動を行う。東京大学大学院の上野千鶴子ゼミでフェミニズム・社会学を学び、『東大で上野千鶴子にケンカを学ぶ』を執筆。これを機に、女性の視点で社会を読み解く記事執筆、講演などを行う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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