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タイの経済リスク、予想以上に深刻

京都大学大学院の玉田芳史教授に聞く

2014年5月23日(金)

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 軍事クーデターに発展したタイの政情不安。自動車など製造業を中心に約3000社の日系企業が進出しているが、今のところはほぼ平静を保っている。だが、タイの政治・経済に詳しい玉田芳史・京都大学大学院アジア・アフリカ地域研究研究科教授は、欧米がタイ製品の購入制限など厳しい経済制裁に乗り出す可能性もあると指摘する。経済への打撃はどの程度まで広がるのか、今後の見通しを聞いた。

(聞き手は林 英樹)

タイでは過去にも何度か軍事クーデターが起きています。今回のプラユット陸軍司令官によるクーデターは、これまでと比べて違う点があるのでしょうか。

玉田:今回の構図は前回の2006年(ソンティ陸軍司令官が起こし、当時のタクシン首相を追放)と全く同じです。当時とほぼ同じメンバーが軍を指揮しています。彼らの目的は明らかで、それは選挙をしたくないという一点です。民主的な選挙をすればタクシン元首相派が第一党になってしまうので、それを阻止しようと行動を起こしました。

 軍事政権はこれから新たな憲法を作ると話していますが、どういう内容になるのかはよく分かっていません。ただ、反タクシン派の意見がある程度取り入れられることになると見ています。選挙は実施しないか、選挙をしても首相は国会議員から選ばないようにする可能性が高い。つまり、新憲法は民主的とはほど遠い“恥ずかしい内容”になってしまうでしょう。

経済面で大きな影響は出ますか。

玉田:先進国のクーデターのとらえ方が以前よりも厳しくなっています。官僚の汚職に端を発した1991年のクーデターまでは、冷戦期でもあり、欧米はタイの政情に大きな関心を払ってきませんでした。2006年のクーデターの際は、欧州が強硬姿勢でしたが、日本がタイとの関税撤廃などを盛り込んだ経済連携協定の締結に向けて動くなど、先進国は一枚岩ではありませんでした。

 しかし、今回は違います。米国は軍事戦略的な観点から、タイのクーデターを批判しています。英仏独のほか、日本も『早く民主的な選挙をすべきだ』との声をあげています。欧米諸国が、タイ製品を購入しないなどといった、厳しい経済制裁を発動する可能性があります。

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「タイの経済リスク、予想以上に深刻」の著者

林 英樹

林 英樹(はやし・えいき)

日経ビジネス記者

大阪生まれ。神戸大学法学部卒業後、全国紙の社会部記者として京都・大阪で事件を取材。2009年末に日本経済新聞社に入り、経済部で中央省庁担当、企業報道部でメディア・ネット、素材・化学業界などを担当。14年3月から日経BP社(日経ビジネス編集部)に出向し、製造業全般を取材している。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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