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欧州議会選挙で極右勢力が台頭した真の理由

ドイツ主導の欧州統合に不満高まる

  • 渡邊 啓貴

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2014年6月2日(月)

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 EU(欧州連合)28カ国で22~25日に行われた欧州議会選挙(定数751)の大勢が判明した。今回の選挙結果の最大の特徴は、EU・欧州統合を批判する極右勢力が伸張したことである。フランスの国民戦線(FN)をはじめ、イギリスの英国独立党(UKIP)、デンマーク人民党など極右・ポピュリズム勢力と、ギリシャの急進左翼連合がそれぞれの国で第1位となった。

 欧州議会選挙は国ごとに比例代表制の選挙を実施する。人口比によって国別に議員数が割り当てられている。ストラスブール欧州議会では政治的主張に応じて各勢力が国を超えた会派を形成する。欧州議会全体としては、中道右派の欧州人民党(EPP)が最大会派として212議席を獲得。これに中道左派の「社会民主進歩同盟」(S&D)が185議席で次いだ。これまでどおり、2大会派が併せて過半数を占める見通しだが、極右政党などの議席はこれまでの2倍を超える140議席台に拡大した。

英仏では極右が国内与党を凌駕

 極右勢力の中でEU最大の影響力を持つFNは、フランスに割り当てられた議席の約25%を獲得し24議席を得た。保守派である民衆運動連合(UMP)の21%、オランド大統領率いる与党・社会党の14%を大きく引き離した。

 FNのマリーヌ・ルペン党首は、「この結果は明日の勝利を構築するものです。(中略)新しい2大政党制が現れたのです。FN対UMP、これこそ政治の再編を意味します」と高らかに勝利宣言した。

 FNは3月の市町村議会議員選挙でも2ケタの市長の誕生させている。今回の欧州議会選挙で、復活と上昇の機運をさらに増幅させた結果であった。

 英国国民党も29%の票を獲得。保守党(24%)と労働党(24%)を凌駕した。ファラージュ党首が事前に予告していた「政治の地震」を文字通り現実のものとした。デンマーク人民党は27%と、前回の2倍の得票率を得た。ギリシャ急進左翼連合は得票総数の26.5%を占めた。

 このほかにも、それぞれの国で第1党とはならなかったが、オーストリア、ハンガリー、スウェーデンで極右勢力が高い得票率を示した。意外であったのは、イタリアの結果であった。反ユーロを掲げる「五つ星運動」の得票は22%にとどまり、与党民主党(41%)に大敗した。選挙前は、五つ星運動が勝利することが予想されていた。

 勢力を伸ばした極右勢力はいずれも、経済・社会が苦境にあるのは欧州統合のせいであると主張し、反EUを唱える勢力である。国内の不安・不満を外に向けるこの論法は、外国人をスケープゴートにする排外主義に繋がる。社会的弱者のコンプレックスの表れでもある。

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