• ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版
  • 日経BP

墜ちたソニーを復活させる道筋

2014年6月12日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 お久しぶりです。3年ぶりにこのコラムを書きます。日本の製造業の復活の道筋を考えるため、墜ちたソニーの話をしたいと思います。

 2014年4月24日、ソニーは子会社の設立による不動産業への進出を発表しました。かつて、世界があこがれる製品を日本からガンガン生み出し、スティーブ・ジョブズやビル・ゲイツが羨望したソニーという企業は、儲りそうなことなら何でもやる企業に、堕落してしまったようです。何故こんな状況に陥ってしまったのか?この問題を語るにあたって、我々はやはり、出井伸之さんがリーダーシップをとった1995年から2005年までの10年間で、ソニーがどう変わったかを分析する必要があると思います。

 出井さんは、1995年に社長に就任しました。前半は、当時CEOであった大賀典雄会長との権力の葛藤の中で過ごした期間ではなかったかと思います。後半の5年はガバナンスを確立し、自らが思うように実行できる環境を整えましたが、アップルがiPodで売り上げを伸ばす中ソニーの経営は低空飛行を続け、2005年にはハワード・ストリンガーという最悪の後継者に次世代を託して、出井さんはソニーを去りました。

 その間、実はソニーは最高利益を出しています。1997年のことで、営業利益は5,257億円にも達しました。このときの稼ぎ頭は、ゲーム機とテレビです。その後、ソニーはもう一度ピークを迎えています。出井さんが退陣した後の2007年、営業利益は約4753億円でした。これはソニー史上2位の金額です。このときは、ビデオカメラとデジタルカメラが稼ぎ頭でした。

 そして2013年度、すなわち今年の第3クォーターまでの営業利益は約1415億円です。ただし現在は、ハードウェア分野は儲かって仕方がないCCD部品を除けばほとんどが大幅な赤字、利益を上げているのは金融事業と音楽事業です。本業の製品たちはボロボロ、部品や本業ではない子会社の利益でかろうじて体裁を取り繕っているのが、ソニーの現状なのです。

イノベーティブな製品を作れずに苦しむソニー

 現在のソニーが苦しんでいる理由は簡単です。本業の製造業で儲かっていないからです。もっと詳しく言えば、かつてソニーが得意としていたイノベーティブな製品、例えばiPod、iPhone、iPadなどのように世界中を席巻する製品を作ることができないからです。この1点に絞られると思います。

「ニッポンを俯瞰する基軸~“思考停止”のあなたへ~」のバックナンバー

一覧

「墜ちたソニーを復活させる道筋」の著者

大上 二三雄

大上 二三雄(おおうえ・ふみお)

エム・アイ・コンサルティンググループ株式会社 代表取締役/北九州市 参与

1981年東京大学工学部を卒業後、アンダーセンコンサルティング(現:アクセンチュア)入社。企業の戦略、オペレーション、IT、アウトソーシングを中心にしたさまざまな企業改革に従事。事業開発グループ統括パートナーとして事業開発・ベンチャー投資の責任者を務めた後、2003年に退社。現在、エム・アイ・コンサルティンググループ株式会社代表取締役。他に北九州市参与、立命館大学MBA客員教授、東京大学EMPアドバイザー、ISL幹事などを務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

変化を受け入れやすい組織体質があればビジネス上の“地殻変動”が起きた際にも、他社に半歩先んじられる。

井上 礼之 ダイキン工業会長