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日本政府は国際交渉のネゴシエーターを300人育成せよ!

プールでの水練では太平洋で勝てない!

2014年6月19日(木)

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 私の知人で、外資系コンサルティングや投資銀行の日本代表を任されていた人が突如、そこでの好待遇を捨てて、熱にうなされるかのようにグローバル人材教育に走る人が幾人かいる。今回はその一人である海野恵一さんを紹介したい。世界的コンサルティング会社、アクセンチュアの代表取締役の座を投げ打ち、グローバル人材育成にすべてを賭ける海野さんにその決断の背景やその教育内容について聞いた。

海野さんが世界的なコンサル会社のトップを辞して、高給を投げ打ち、海野塾という私塾とも言える研修プログラムを始めた動機は何ですか? 何かきっかけになる事件がありましたか?

海野 惠一(うんの・けいいち)
東京大学経済学部卒業後、アーサーアンダーセン(現アクセンチュア)入社。以来32年間にわたり、数多くの業務革新支援や、海外展開に伴う組織変革の手法について日本企業並び外国企業にコンサルティングを行う。アクセンチュア代表取締役を経て、2004年スウィングバイ2020(現スウィングバイ)を設立、代表取締役に就任。日本企業のグローバル戦略支援の一環として、主に経営幹部を対象に、外国人との付き合いができるグローバルリーダーを育成するプログラムを提供している。日本企業のグローバル化に関する講演活動に従事しながら、海外事業展開ならびに国際社会で信頼される人材育成をライフワークとしている。

海野:アクセンチュアでの仕事は、コンサルティングによってお客様に貢献してお金を儲けることを目的としています。10億円頂いて2年以内に20億円貢献するというモデルです。こうしたノウハウをアクセンチュアは持っています。私は日本企業のグローバリゼーションを支援したかったので、早期退職をしました。

 退職してすぐに海野塾を始めたわけではありません。10年間、アウトソーシングのビジネスをしていました。このアウトソーシングは一般的なアウトソーシングではなく、営業とか品質管理のコア業務のアウトソーシングをしていました。中国人を採用することによって、日本企業のグローバル化を図ろうとしましたがうまくいきませんでした。そうした背景もあって海野塾を始めました。もう一つの理由は、アクセンチュアに32年勤めた経験と、妻子が中国人という境遇で得たものを日本人に教える必要があると感じたからです。

小説風のご著書「対中国ビジネス」をとても面白く拝読しました。日中の化学プラントの合弁事業が舞台。中国側の総経理(社長)との間に起る様々な問題を想定しています。ここで書かれたような事例が実際にあったことが、海野塾を開くきっかけの一つになったのではありませんか?

海野:そうです。米国と中国に合計30年以上いたからこそ経験することができた稀有な出来事を書きました。普通はなかなか経験できることではありません。

 2013年に本を2冊出版しました。どちらも、欧米、中国の経済政治を勉強しながら、自分の経験をまとめたものです。最初は安倍内閣を意識して「2020年に日本がアジアのリーダーになれるのか」というタイトルの本を書き始めました。そこに尖閣諸島の紛争が起こりましたので、もう1冊「これからの対中国ビジネス」を書きました。

 日本の報道が間違っているわけではないのですが、過去の戦争の歴史や政治的な摩擦があるために中国でのビジネスがうまくいかない、というのはおかしいと思いました。そこで、「これからの対中国ビジネス」は、日中で合弁事業を立ち上げ、その総経理が中国人であったら、日本側の董事長(日本では会長に相当)がどう対応するべきかという視点で書きました。

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「日本政府は国際交渉のネゴシエーターを300人育成せよ!」の著者

田村 耕太郎

田村 耕太郎(たむら・こうたろう)

前参議院議員

早稲田大学卒業、慶応大学大学院修了(MBA取得)、米デューク大学ロースクール修了(証券規制・会社法専攻)(法学修士号取得)、エール大学大学院修了(国際経済学科及び開発経済学科)経済学修士号。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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