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「利益100%還元」のアマダ、次の秘策は

2014年7月18日(金)

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金属加工機械メーカーのアマダが早ければ2016年4月、持ち株会社に移行することが分かった。企業の手元に残る「純利益」をすべて株主に還元する方針を明らかにしたばかり。資本政策を矢継ぎ早に打ち出す背景には、日本証券取引所グループの新株価指数「JPX日経インデックス400」(JPX日経400)に選ばれたいという強い願望がうかがえる。

 アマダは2016年4月にも持ち株会社に移行する方向で検討に入った。家電から鉄道車両まで幅広い金属製品の加工機械メーカーで、特に板金機械では世界有数のシェアを持つ。経営戦略を立案する持ち株会社「アマダホールディング」(仮称)を設立。傘下に「板金」「切削」「溶接」といった各機械事業がぶら下がる。樹木に例えると持ち株会社が幹となり、各事業会社は枝葉になる。

 持ち株会社自体は目新しい組織形態ではない。既に大企業では三菱UFJフィナンシャル・グループ、NTT、第一三共、コニカミノルタホールディングスなどが導入済み。それでもアマダがあえて持ち株会社化に踏み切る背景には、金融・資本市場の厳しい洗礼を受けた経験が生きている。

 きっかけは日本証券取引所グループが算出している「JPX日経インデックス400」(JPX日経400)に漏れたことだった。同グループはROE(自己資本利益率)や営業利益などの財務データに加え、社外取締役の採用実績や英文での決算短信開示といった定性面から総合的に投資魅力を判断。上位400社を選出し、独自の株価指数として運用している。

 日経平均株価を構成する225社の7割近くがJPX400と重複する。しかしアマダは日経平均には「当選」しながらも、現時点ではJPX400には「落選」している。

 理由は単純明快だった。「資本政策の必要性」と題したアマダの役員会資料がある。それによるとアマダのROEは過去3年平均で1.8%。JPX400構成銘柄の平均が7%だったのに照らすと、株主資本を効率的に使って稼いでいない様子が浮き彫りになる。アマダが独自に調べたところ、順位は東京証券取引所第一部に上場する約1700社中840位だった。

 アマダは中期経営計画で2016年3月期に営業利益を450億円(2014年3月期実績は162億円)、売上高は3000億円(同2564億円)に引き上げる見込み。この高い目標をクリアしても、ROEは4.8%、643位までしか上がらないことが分かった。

 ROEは最終的なもうけを示す最終損益を自己資本で割って算出する。アマダは収益体質は良好ながら、自己資本比率が75%弱と比較的厚いことが災いしてROEを引き下げていたのだ。そこで打ち出したのが純利益を全額、配当と自社株買いに回す秘策だった。

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「「利益100%還元」のアマダ、次の秘策は」の著者

清水 崇史

清水 崇史(しみず・たかし)

日経ビジネス記者

98年早稲田大学大学院修了、通信社を経て日本経済新聞社に入社。証券部で機械・プラント、海運・空運などを中心に取材。2013年4月から日経BP社に出向。総合商社、金融マーケットを担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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